比嘉真美子(本部高校)に敗れた池田智廣(フィリピン)は、意外なほどサバサバしていた。「比嘉さんが強かったです。特に前半の18ホールで7バーディをとられてどんどんリードされた。ダッシュ力、パワーでゴルフも気持ちも圧倒された感じでした」
今大会での目標は、いっしょに来日している父親から「日本女子オープンへの出場権を確保すること」と定められていたという。2日間のクォリファイングラウンドでメダリストになったことで、第1目標はあっさりクリアできてしまった。そのうえマッチプレーも勝ち進んだ。決勝マッチでは、比嘉のペースにちょっと置き去りにされる格好になったが、大差にも諦めることなく、取り返していく粘
りもみせた。
「やれるだけは、やった。仕方ありません」と冷静に敗戦を受け入れていた。日本生まれ。小学2年生まで滋賀県で育った。その後フィリピンに。「あちらでは英語で生活していたので、日本語を忘れてしまった。ほとんど覚えていないから、片言です。これから、もう一度勉強し直します」
それというのも、近い将来に日本女子ツアーのQTを経てプロとして日本での生活を思い描いているからだ。もちろん、その前に今大会で与えられた権利でアマチュアとして日本女子オープンに出場する。
決勝マッチを終えて、6月26日早朝の便でフィリピンにいったん帰国。すぐにマレーシアに飛んでの試合出場が控えているという。疲れた、なんて言っていられない。
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