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+ ゴルフルールコラム(7):公正の理念 |
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[2008/12/29] |
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ゴルフ規則には公正の理念という考え方があり、規則に関する紛議について公正の理念を用いて裁定する場合があります。
しかし、この「公正の理念」という言葉が必ずしも正しく使われていないようです。間違った事例としては、規則上の問題が起きたとき、適用できる規則があるにもかかわらず、「公正の理念にしたがって罰なし」と、裁定の根拠を公正の理念に求めるというようなケースが挙げられます。
ゴルフ規則に関する裁定はゲームの公正に基づいて行なわれることを前提としていますが、ゴルフ規則でいう「公正の理念」の意味については規則1-4で次のように規定しています。
「規則に関する争点について適用できる規則がないときは、公正の理念に従って裁定すべきである。」
つまり、紛議が生じたときに、規則書のどの規定をみても適用できるものがない場合に限って、公正の理念が裁定の根拠として使われるのです。
したがって、紛議が起きた際に、規則書で適用できる規則あるにもかかわらず、それを探さずに、また、規則が分からないからといって安易に「公正の理念で、罰をつける」というような裁定をしてしまうことは「公正の理念」を誤って使っているということになってしまいます。
公正の理念に従って裁定する場合、適用できる規則がないのでどのように裁定することが正しいのか分からない場合も少なくありません。
しかし、委員会は自らの責務として、裁定集で類似の裁定例を参考にしたり、直接的には適用できないものの拡大解釈や類推解釈ができるような類似の規定を裁定の根拠として考えるという作業をしたり、競技者全員の利害関係やゲーム全体の公正さを考慮したりすることによって全ての競技者が納得できるような裁定を行なわなければなりません。
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