[ 第1日 ]競技報告:塩原義雄 写真:Y. Kawatani
5月の「ユニクロ アダム・スコット ジュニア チャンピオンシップ」にJGAナショナルチームから派遣され、3日間通算13アンダーパーの好スコアをマークして2位に10打の大差をつけて優勝した荒木優奈。帰国しての九州沖縄高等学校選手権でも65 の快スコアを叩き出して優勝し、その実力をいかんなく発揮した。
本選手権でも、当然のように優勝候補の一角に名前を挙げられていた。
ところが…。
荒木は、首を傾げる。「なんだか九州までが調子のピークだったみたいで、日本女子アマでは、練習日からショットがまとまらなくなってきてしまって。パッティングの調子もイマイチです。絶好調から下り坂に入ったところで本大会を迎えてしまったみたいな雰囲気になっているんです」。
第1ラウンドは5バーディ・4ボギーという内容で1アンダーパーにとどまった。出入りの激しいゴルフになったきっかけは、13番(パー3)でバーディを奪った直後の14番ホールのグリーンだった。3パットのボギー。「距離も長かったのですけど、ラインが読めなくて“こんなものかな”と曖昧なままで打ってしまったんです。ちょっと集中力を欠いてしまいました」。
続く15番でバウンスバックを決めたものの、後半の1番にターンしてもちぐはぐなプレーが続いた。1番ボギー、3、5番バーディ、7番ボギー、8番バーディ、9番ボギー。1番ではティーショットを右林に打ち込み、第2打はクラブを振れない状況で出すだけ。7番では左ラフに突き抜け、9番ではグリーン左バンカーに打ち込んだ。
「良いショットと悪いショットにはっきり分かれてしまって、本当にまとまりのつかないゴルフになってしまいました」。
第1ラウンドのホールロケーションは、それほど大きく左右に振られていなかった。そこで荒木は「ピン位置が難しくならないうちにできるだけバーディを奪っていこうと、そんな気持ちが強く出過ぎたのかもしれません。ここは、一度冷静になってショットをしっかり立て直したいと思います。早く次のピークにもっていきたいです」。バーディは量産できる。となると、第2ラウンド以降の課題は「ボギーを抑えることですよね。はい、自分に“しっかりしろ!”とカツをいれてやります」。
荒木の日本女子アマチュアゴルフ選手権は、まだ始まったばかりだ。