[ 第1日 ]競技報告:塩原義雄 写真:Y.Watanabe / Y. Kawatani
期待の馬場咲希が、自身最大の武器であるドライバーショットに苦しんでいる。オーガスタ女子アマチュア選手権から始まった左へのミスショット。同大会後もアメリカに残り、練習を続けていたのだが、コーチは不在。自分であれこれ考え、修正を加えているうちに、悩みが深くなっていったという。
「練習では、普通に振れるんですけど、それが試合となると、いざアドレスして“また曲がるんじゃないか”と不安がつのり、実際に曲がることが多くなってきたんですよね。で、日本に戻ってきてからも調子は上がらないどころか、ますます曲がり幅が大きくなって、いわゆるチーピンというか、ダグフックのようなひどいショットが飛び出すんです」と現状を口にする。
10番からのスタートとなった第1ラウンド。11番でバーディを先行させるも、続く12番(パー4)で、第2打を左林に曲げた。ダフリ、左へのミスのダブルパンチである。第3打は、「狭かったけど、隙間があった」ということで、強気にその隙間を狙ったのだが、結果は木に当たってほとんど元の位置に戻ってしまった。さすがに第4打は横に出したが、5オン・2パットのトリプルボギーがスコアカードに記されることになった。
後半にターンして5番(パー5)をバーディに仕留め、通算1オーバーパーと少し取り戻したのだが、18ホール目の9番で、またショットを大きく曲げ、今度はダブルボギーとなって、第1ラウンドは3オーバーパー75でホールアウトになってしまった。
「練習では、いつも通りに打てている。試合になると不安がよぎり、とんでもないミスショットがでる。それをラウンド中に修正しようとは思うんですが、思うだけで上手くいかない。ちょっと参っています」。
修正がきかないのなら、もっと思い切ったプレーの切り替えが必要。「明日は、不安を予知するようにして、ドライバーを捨てることも考えなければいけないでしょうね。実際に、そうなるホールもでてくると思います」
馬場を襲う不安。目下のところ、それは、泥沼のように馬場を引き込んでいる。