[ 第4日 ]競技報告:小関洋一 写真:Y.Watanabe / Y. Kawatani
伊藤美輝(TEAM KGAジュニア)の4日間はゴルフの内容の面でも、気持ちの面でも、起伏が多かった。
「前半の2日間は、ショットもパットも余り決まらず、微妙でした。途中、カットラインが気になるくらい」通算4オーバーパー、39位タイの成績でカットを通過した。
昨年の本選手権も後半のラウンドに進むことができた。だが、終始安全策で、一度も勝負に出なかった(2022年大会:39位タイ)。そのことが悔やまれ、今年の第3ラウンドは「もうこれ以上落ちることはないから、というくらいの勢いで。“もう爆発してやろう!”みたいな気持ちでいったら、狙いとは逆のほうに行っちゃって。ちょっと攻めすぎましたね」と笑う。ショットもパットも全部崩した、と振り返る出来で、スコアは79。60位タイまで後退する。
本選手権は、先月末にカレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県)で実施された東日本予選をトップの成績(70ストローク)で出場資格を勝ち取った。一方、4月に実施された関東女子ゴルフ選手権のブロック予選は決勝進出に2打及ばず、涙を飲んでいる。最近はラウンド前半が良くて、後半に伸び悩むというゲームが続いており、後半の安定が課題だった。
そして、迎えた最終ラウンド。もともと「苦手」なイメージがあった1番からの9ホールが、課題のラウンド後半に来る。そこで、スコアを伸ばしておきたい前半だったが、「朝、練習グリーンでパットがあまりにも入らなかったので、最終ラウンドだし、“思い切って変えてみよう!”と変えてみたんです」それが上手くいくはずもなく、タッチを調節しながらのパッティングが続く。結果は、3ボギーの39。
ところが、後半。それがピタリとはまり出した。「ロングパットは入るし、短いけど難しいラインも入る、みたいな」結局、後半は4バーディー・1ボギーの33。練習ラウンドから通して5日目、1番から9番ホールで初のアンダーパーだ。パッティングの思い切った変更が、結果的には「吉」と出たようだ。
「今日のパットは、少し自信になりました」と笑顔。いまは、次の試合が楽しみという。次は地元の「神奈川アマ」、そして「関東ジュニアゴルフ選手権」と続く。起伏の多かった4日間。そして、最後に見えてきた光明は、果たして次の試合では?