韓国のゴルフ産業は、昭和30年代から同40年代にかけて急激に成長していった。在日韓国人や韓国に駐在する日本企業のゴルフ業界進出でコースが沢山できた。競技人口もうなぎのぼりだ。その牽引役を担ったのは、これまでに国際舞台で活躍した韓国人のプレーヤーたちだ。彼等が国際的に進出できた一つの要素として、海外在住する韓国人の存在が大きい。例えばハワイ、ニュージーランド、オーストラリア、東南アジアなどなど。東南アジア各国には、華僑に匹敵する成功者が大勢いる。彼らは母国愛と団結の精神に燃え、国際的に進出しようとする若いスポーツマンを積極的に支援した。朴セリが来日した折、付きっ切りで世話をする集団があった。私財を投げうってまで支援しているようだ。アメリカでプロとして活躍するグレース朴(アリゾナ州立大出)が1998(平成10)年、TOPY
CUP日米大学対抗選手権でプレーした際、彼女の父親がこう話していた。
『オリエンタルの女性ゴルファーがアメリカの女子ゴルフ界を制する日は遠くない。彼女たちは勤勉だし、努力するからだ』と語っていたが、有望な新人が現われると同胞意識が働くのだろうか、金銭、物資両面を親身になって支援する力が大きい。 |