JAPAN GOLF ASSOCIATION
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JGA ACADEMIC GOLF AWARD
受賞者作文
大学生の部
優秀賞
「ゴルフと私」
山中 慎志 大阪学院大学4年
 私とゴルフの出会いは中学一年生の時である。父の影響で何気なく始めたのだが、当時はゴルフが自分にとってこのように大きな存在になるとは思いもしなかった。

 中学時代ジュニアの試合に出場したことがきっかけで、大阪桐蔭高校へ入学することになった。高校ゴルフ部の方針は、一に人格・二に勉学・三に技量というもので、最初はその厳しさに戸惑うばかりであった。しかし三年間でゴルフの技量以上に大事なことを徹底的に教えられた。高校で培ったことを自分自身の糧とし大学においてもその基本姿勢を変えることなく取り組んで行こうと決心していた。

 そのような志をもって大阪学院大学に入学した私にはもう一つの課題があった。それは精神面での鍛練である。ゴルフは、フィールドに出ればひとりである。頼れるのは自分自身のみ、何事に対してもひとりで対処していかなくてはならず、自分自身にうち勝つ強さが要求される。それを高校時代に感じた私は、大学四年間で精神面でも強くなろうと心に決めていた。

 大学ゴルフ部は海外遠征などの試合も多く、特に主将を務めた一年間は貴重な数多くの体験をすることができた。四年生の春季関西リーグ戦は、私が主将を務めているときにどうしても優勝したかった試合の一つである。初日を終え、2位の近畿大学に7打差のリードでトップであった。しかし2日目の最終日、前半のハーフを終え8打差に差を広げたが、後半のハーフで9打返されてしまい、結局1打差で優勝を逃してしまった。その夜、この悔しさ憤りに耐えきれず、チームメイトと夕食を取ってる際に涙したのは、今でもはっきりと覚えている。主将として慰めることしかできず、力の無さに情けなく思った。
だから、次の全日本大学対抗戦ではリベンジしようとチームメイトと決めた。結果、4位になりチームとしての成績では満足できた。また、個人成績でも最優秀選手になれたことは、大きな自信にもなった。

 その一方で試合で講義に出席することができなかったり、思うように勉学の方は進まなかったりと、文武両道の難しさを感じることもしばしばであった。しかし、入学当初決めた志しを思い出し、何とか時間を作って勉強し自分では満足できる成績を修めることができた。また、ゴルフ・勉学の合間を縫って読書にも励んだ。様々な本を読むことで、非常に多くの知識や考え方を得ることができたのはもちろんであるが、本を読むことにより自分を少しずつ客観視できるようになった。これはゴルフにおいても大変プラスになり、苦しい状況においても自分を落ち着かせ、冷静になれる心を身につけることができた。これからも読書を続け、自分の世界を広げていきたいと思っている。

 今思うことは、「ゴルフをしていて良かった。ゴルフがあったからこそ現在の自分がある。」ゴルフは人間的に強くなること、生きていく為の道徳をも教えてくれた。私はゴルフをしていることで他の人にはできない様々な経験をし、多くのことを学び未熟ながらも成長してこれたと自負している。しかし、まだまだ発展途上であるため、これからも自分のゴルフをゴルフ道としてとらえ、自分を磨き高めていきたいと思う。ゴルフを始めることを進めてくれ支えてくれた両親、指導して下さった先生方、叱咤激励をくれたチームメイト達に深く感謝しお礼の気持ちで一杯である。
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