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日本ジュニアでの優勝。この時の気持ちは一生忘れる事はないだろうと思います。最終日、緊張で一睡も出来ずに朝を迎え、自分とコースとプレッシャーと闘った18ホール、一打一打、全てのショットが脳裏に焼き付いています。特に優勝を決める最後のパーパットが入った時は全身に鳥肌が立ち、何とも言えない感覚に包み込まれていました。これまでの努力がようやく形になった瞬間でした。ここではこれを一つの節目と考え、これまでの私とゴルフの関わりを見つめ直してみたいと思います。
私とゴルフの出会いは小学三年の時でした。両親の練習に一緒について行き、ヘットがボールに当たった時の感触が気持ち良くて本気でゴルフをやりたいと思ったのです。ところがいざ始めようとすると、両親のレッスンプロから「その体でゴルフをするのはまだ早い、体がゴルフに耐えられない、まず他のスポーツで体をつくりなさい」と言われました。その時の私は不満たらたらで、しかたなく他のスポーツをしていましたが、今になって振り返ると良かったなと思っています。なぜならそのおかげでこれまで一度も怪我や故障をせずに来ているからです。この時期は基礎体力を育てる時期だったわけです。やっとゴルフを始める事が出来たのは小学五年の時です。そのころからジュニアスクールやレッスンにも入り、大会などにも出場するようになりました。当時の私は「楽しくなきゃゴルフじゃない」などと幼稚な考えをしていました。けれどおいおいその甘さを知る羽目になりました。この時期はゴルフの基礎を学ぶ時期でした。
この幼稚な考えが変わり始めたのは高校に入学してからの事です。高校は名門、佐野日大高校で、長谷川監督の元、恵まれた環境の中で思いっきりゴルフをする事が出来ました。その結果、全国大会にも出場を果たし、レベルも徐々に上がってきたものの、まだまだ上位を狙えるというわけではありませんでした。そのころの私はショットの正確性、コースマネージメント、スコアメイク、メンタルなどまだまだ課題がありました。「よくみんなはこんな難しい事出来るなあ」などと思う一方で、勝つ為にはこれらの事をマスターしなければいけないとも考えていました。2年になり、スイングの改善、ショートゲームの練習、メンタルトレーニングなど必要だと思われる事は全てやりました。でも形に現れる様になったのは三年生の六月でした。このころから優勝争いをする事が多くなり、自分でも優勝を意識し始めていました。
しかしいつもあと一歩をつめきれずに逃がしていました。初めはそのうち勝てるだろうと軽く考えていましたが「何故いつも二位なのか、何が私に足りないのだろうか、勝ちたい!」と強く勝ちを意識するようになりました。そしてその答えをやっと見つけたのが日本ジュニアだったのです。2日目の夜、私は前年度チャンピオンの池田先輩と話をする機会があり、その中で「勝ちたいのなら相手を見てゴルフをしない事、相手を意識するのは残り3ホールからでいい」という言葉に感銘を受けました。今までの私は18ホール全て相手を意識してゴルフをしていたのです。このアドバイスの結果が初優勝だったのです。この時期は自分の課題を少しずつ克服する時期でした。これまでの成果をまとめてみると、技術、精神、頭脳のそれぞれで負けない方法を身につけてきた事が挙げられます。また、これら以外にも自分自身をいろいろな面で成長させる事ができました。私にとってゴルフはかけがえのない夢です。この夢の為にはこの所にとどまる事はできません。次の課題がいくつも見えてきています。大学ではそれを克服していくことが当面の目標です。最後にこれまで私を支え、励まし、指導して下さった全ての方々に感謝し今後の精進を誓って終わりとします。ありがとうございました。 |
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