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「Enjoy GOLF」 |
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山岸 慎太郎
慶應義塾大学2年 |
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2005年7月。私がゴルフと出会って10年目の節目であるこの年に、自分のゴルフ人生において最高の経験をさせて頂きました。それは、ゴルフ発祥の地といわれているセントアンドリュースにて開催された、ボーイドクィッチメモリアルという試合に日本代表として出場できたことです。
今回私が出場したボーイドクィッチメモリアルという試合は、イギリス、アメリカ、カナダ、南アフリカ、オーストラリア、インドなどといった世界各国から大学生ゴルファーがセントアンドリュースに集結し、ナンバーワンを決めるというものでした。
この試合は以前から行われていたのですが、日本に声が掛かったのは今回が初めてでした。その名誉ある最初の日本代表として私が選ばれたことを大変嬉しく、誇りに思いました。しかし、いざ出場が決まると自分のゴルフが果たしてイギリスでは通用するのか、外国人選手とうまくコミュニケーションがとれるのかなど不安な気持ちもいっぱいありました。そのような期待と不安を胸に交じえながら、私は試合の日を迎えたのです。
初日、リンクスならではの強風、そしてイギリス特有のめまぐるしく変わる天候などに、まったく対応することができず、自分のゴルフを何もさせてもらえないまま終わってしまいました。日本では経験したことのないような突風、スコールなどの影響で大きくスコアを崩してしまった私は、初日を終えた時点で72人中56位というひどい結果でした。2日目終了時点で30位までが決勝ラウンドに進める中、とても苦しいスタートとなってしまいました。
予選通過を目標とした2日目、私は朝から練習グリーンで入念に練習していました。その時、前日一緒にプレーをした外国人選手が私に「Enjoy,shin
!」と声を掛けてくれたのです。その言葉を聞いた時に私は、急に肩の荷がおりたような感覚になりました。なぜなら、私は日本代表として良いプレーをして良い結果を残さなければと、ずっと自分にプレッシャーをかけていて、本来は楽しむべきゴルフを全然楽しめていなかったのです。この外国人選手の一言が、私のその後のプレーを大きく変えてくれました。2日目以降は難しいコンディションながらも、自分なりになんとか耐えるゴルフができて、最終的には17位タイでこの試合を終えました。この時私は、ゴルフほどメンタルな部分で結果が左右されるスポーツはないんだなあと痛感しました。
また、私はこの試合に出場して大きくゴルフの価値観が変わりました。それは出場している選手達皆が、とても楽しそうにゴルフをしていることです。日本の学生の試合では、同伴競技者がバーディーをとってハイタッチなどをすることは、まずありません。しかしイギリスでは当たり前の光景なのです。日本の学生の試合は真剣勝負といった感じですが、イギリスでは皆でゲームをやって遊んでいるという感じなのです。今まで私は日本の試合にしか出場したことがなかったので、これにはとても驚きました。本当に皆がゴルフを楽しんでいて、私はこれを見習いたいなと思ったのです。元々、大好きで楽しくて始めたゴルフ。この大好きなゴルフをいつまでも楽しめたら最高だなと思いました。
“Enjoy GOLF”この言葉を自分のモットーとして、これからのゴルフ人生を歩んでいきたいです。 最後に、今回このようなとても貴重な経験をさせて頂いたことに対して、感謝の気持ちを表したいと思います。本当にどうもありがとうございました。 |
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