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私が初めてゴルフを握ったのは、三歳の時でした。その時はまだ本格的にゴルフを始めることになるとは思いもしませんでした。
それから数年の間に、水泳やサッカーなどを習いましたが、どれも長くは続きませんでした。私は少々飽きっぽい性格で、何をしても長続きはしませんでした。
ある日、私は母に連れられ、母の通っているゴルフスクールに遊びに行きました。その練習場は自宅の近所にあり、母は何の気なしに私を連れて行ったそうです。私はそこで久しぶりにゴルフクラブを握りました。その時、レッスン生の中で上手な方が放った一球をみて「あのようにボールを飛ばすことができたらどんなに気持ち良いのだろう」という考えが頭をよぎりました。そしてその日を堺に、私の心の中でゴルフに対する情熱が次第に大きくなっていきました。その一球を見てから十日ほどの後、私は両親に「ゴルフがやりたい」と頼み、小学三年生の秋にゴルフを始めることになりました。しかし、そのかわりとして、今まで以上に勉強も集中することという条件を私に言いました。
しばらくして、私は試合に出場し自分の実力を試す機会がありました。当時、私は試合に出ても戦うことができるだろうと思っていました。ところが、それはとても甘い考えだったと気付かされる程の散々な結果でした。
そして私はその日から「試合で優勝し、プロになる」と心に決め、それまで百球程度を週二回だった練習を、毎日三百球以上にしました。そうすることにより、それまでに比べてゴルフに勉強にと忙しくなりました。しかし、それでも大好きなゴルフができることはとても嬉しかったのです。
中学生になってから、私はなかなか上達しませんでした。悩んでいたところに、母に「自分に厳しくするのは大切だけど、もう少し落ちつけばゴルフに対する見方が変わると思うよ。」と言われ、その時初めて私の練習は、球数だけで内容が薄いということに気付きました。すると、今までの足踏みが嘘のように中学二年生の夏には全国中学校ゴルフ選手権と日本ジュニアに出場することができ、その春には関東中学校ゴルフ選手権や、日本ジュニアで上位に喰い込むことができました。また、その成績を見込まれ、日韓戦やハワイとの対抗戦に出場し、外国人選手のゴルフに触れることができました。これらの結果は全て、あの母の一言のおかげだと思い、とても感謝しています。
私がこうして様々な経験をすることができたのは、ゴルフがあったからです。今の私からゴルフを除くと、日常生活と心の中に大きな穴が空いてしまいます。年齢を問わずに、競技者全員が同じ魅力を感じることができるスポーツはゴルフの他には無いと思っています。そしてこれこそがゴルフが人々を魅了し続けている理由なのではないでしょうか。私自身、一人のゴルファーとして、多くの人がこの魅力に触れてくれることを願っています。
私はこれまで自分を支えてくれた両親や、指導して下さったコーチ、先生方など多くの方々に感謝の心を持ち、そして、これから先にゴルフを通して出会うであろう人々に期待し、より一層の技術向上を目指していくつもりです。
私は、いつまでも体が許す限りゴルフを続け、紳士的な人間を目指していくことが生涯の目標です。その為に努力していきたいと思います。
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