私は小学五年生からゴルフを始めました。きっかけは父に誘われてゴルフ練習場に行っ
たことでした。それまでの私は、バスケットボール部に所属し、球技をすることには自信があったのですが、実際にボールを飛ばそうとすると、ゴルフクラブにボールを当てることすら全然出来ませんでした。しかし、ゴルフ練習場に行く度に少しずつ上達していくことに喜びを感じ、中学への入学を機に本格的にゴルフを始めることにしました。
相手に勝ちたい気持ちで臨んだ初めての大会は、散々な結果でした。敵に勝つことを考えるバスケットボールとは違い、ゴルフは相手を思いやり、自分や自然と向き合うスポーツだったのです。ゴルフの難しさと魅力を知った私は週に2、3回だった練習を毎日に増やし、休みの日にはコースへ出て実践的な練習もしました。その結果、多くの大会で優勝することができ、次第に「プロゴルファーになりたい」という気持ちが芽生えてきました。
高校は、地元の本部高校へ進みました。県外の強豪校への進学も考えたのですが、家族や私を応援してくれる地元で、ゴルフや勉学の基礎を身につけたかったからです。高校生活では自分を高めるために、早朝講座や模擬試験にも積極的に挑戦しました。部活動では「チームとして練習の中で、あいさつや人としてのマナーの大切さ」などを学び、団体戦の面白さ難しさも体験しました。また、高校生活の中で私が最も大きく成長できたのは、ナショナルチームに選出されてからでした。ゴルフに対する考え方や練習に取り組む質や量が大きく変わりました。数ある国際大会の中で、一番印象に残っている大会は2010年にアルゼンチンで開催された世界女子アマチュア選手権です。移動時間の長さや、今までにないコースセッティング、日の丸を背負って試合に出るということは、これまでにない重圧でした。その経験をしたからこそ国内の試合でどのような状況になっても、冷静に判断し、自分のプレーが出来るようになってきたと思います。私はナショナルチームに入り、海外で他国の選手と戦ってみて、本当に色々な事を学び、自分の世界観が何百倍にも広がりました。こんなにも私の知らない世界が沢山あるということを学ばせてくれたことに感謝しています。
私はもうすぐ高校を卒業し「プロゴルファーになりたい」という夢が現実へと近づいてきました。振り返ってみると、家族の支えや応援をして下さる多くの方々への有難さがどれほど私を強くしてくれたのかを改めて実感しています。生まれ育った町や沖縄県に誇りを持ち、世界でも活躍できるトッププレイヤーになれるよう、これからも努力をしていきます。
そしてゴルフだけではなく、人としても尊敬される立派な社会人になりたいです。 |