私は、三月十一日忘れる事のない東日本大震災を学校の授業中に経験した。教室の中は
ぐちゃぐちゃになり、トイレでは便器が外れ、校内でもたくさんの物が壊れた。私達が毎日毎日練習をしてきたゴルフ部のグランドも波打ち、ひび割れ、見るも無惨な状態だった。当然、学校も休校になり、実家へしばらく帰る事になった。
そして、三月末に予定されていた「全国高等学校ゴルフ選手権大会」が中止になり、選抜出場が決まっていた「トヨタジュニアワールドカップ」等、その他の大会もしばらくの間中止が決まった。勿論残念な気持ちはあったが、仕方ないと思える程に本当にこの地震はあまりに大きく心身ともに大きなショックを感じていた。
そして同時に今迄自分がゴルフに打ち込める環境にあった事を、心の底から有り難い事だったのだと感じた。今迄も両親からは支えてくれる方々へ感謝するよう言われてきたが、こんなにも自分自身で感じた事は初めてだったのかもしれない。
そして、今年はナショナルチームの一員として、沢山の経験をさせて頂いた。貴重な話も沢山聞く事が出来た。根本となる体作りの大切さも教わった。海外での試合も経験し、日の丸を背負う重みや、楽しさ、悔しさ、我慢も今迄以上に教わった。この海外で日の丸を背負って戦うという事は、個人プレーが中心のゴルフというスポーツではなかなか経験出来ないものであり、少しでも甘えや隙があると、大きく崩れる事になる。自分の成績や結果ばかりを求めると無理をしてしまう所だが、チーム全体を考えた時には冷静になれた自分がいた。自分自身の欠点であった冷静さを見失う所が克服出来たような気がして、大きな収穫を得たと感じた。このような貴重な経験をさせて頂いた事にも、改めて感謝しています。
七歳で初めてゴルフと出会い、小学校の間はがむしゃらにクラブを振り、全国に友達が出来る事にただ嬉しくて楽しい思いばかりだった。中学生になると、技術向上を求めて真面目に練習していたが、一方で反抗期もあり、両親とぶつかる事もあったが、ゴルフをやめるという選択は出来ずに、今思えば本当にゴルフが好きで本気でプロゴルファーになると決意した頃だったのかもしれない。そして高校生になり、初めての寮生活で今迄あたり前すぎて気付かなかった事に感謝を感じ、新しい土地で新たに知り合えた人達に感謝を感じ、ナショナルチームの一員として活動させて頂いた事で自分に厳しく出来るようになった。
そして春からは、東北福祉大学の学生としてまた一からスタートします。これからまた新たな土地で新しい生活が始まり、初めての出会い、経験をする事があると思うが、四年間自分自身の確たる目標や夢に向かって努力を続けたいと思う。そして常に今の自分のおかれている生活や環境に感謝を忘れない自分でいたいと思う。 |