私にとって「ゴルフは人生そのもの」と言っても過言ではないかもしれません。小学三年生から父の勧めでゴルフを始め、毎日毎日練習場に通い、週末はラウンドをし、正月、春休み、夏休みも休みはありませんでした。こんな生活を高校三年生まで続けていました。
ある意味ゴルフの魅力にとりつかれ、夢中になり本当に無邪気に楽しかった十年間でした。
そして、ふと気づいたら、ある友達はプロを目指して進学せず、またある友達は勉学に励むためゴルフとはキッパリ縁を切りました。私は両親の勧めもあり、どちらも両立できる関西の名門大学である同志社大学に進学しました。ただ、それまでろくに勉強もしていなかったため、大学に入ってからは大変苦労をし、文武両道の本当の意味を知ったような気がします。例えば時間の使い方では、出席重視の授業が多いため試合は学生の試合を含めてすべての試合に出場することができず、試合が早く終われば当然のように学校へ戻り授業に出席しました。また自己責任については、下宿生活のため食事、洗濯、ゴルフ場への行き来はすべて自分でしなければならなくて、改めて親の有難みを痛感しました。
これら大学生活の四年間は、父は「執行猶予期間」と呼んでいたが、その通りで、まわり道であったかもしれないが、たくさんの先輩と後輩、監督、コーチ、試合で出会ったライバル、海外の試合で交流できた皆様、そして私の宝であるゴルフ部の仲間たちとの出会いや、少しは勉学に勤しんだキャンパス生活での学部の友達や、叱咤激励して頂いた教授との日々、そしていつまでも見守ってくれた家族の支えのおかげで、やはり私にとって様々な意味で幅、厚みとも「人間力」を磨くことができた期間であり、大変価値のある学生生活であったと思っています。
特に昨年は三歳違いの妹が同じ大学に進学し、最初で最後の同チームでの団体戦は優勝の二文字こそなかったが、関西ゴルフ連盟の春・秋リーグ、全国対抗戦、TOPY CUP日米対抗戦すべてに入賞でき、最終学年として思い出に残る大変有意義な一年になりました。そして最大ハイライトである世界大学ゴルフ選手権では、様々な国の学生と交流できたこと、日本チームの一員として戦えたことの興奮と感動は一生忘れることのできない出来事となりました、チームメイト、コーチ、監督、そして大会関係の皆様には大変お世話になり、感謝とお礼を申し上げます。
学生生活も今年で終わろうとしています。今後は培ってきた経験を生かし、少しでも社会に貢献できることがあれば、自分のできる範囲で行いたいと思っています。特に自身の反省を踏まえての後輩たちへの指導やジュニア育成はライフワークの一つと考えています。また、私は神戸出身で阪神大震災を経験しており、東日本大震災はとてつもない規模であり私には何が出来るかわかりませんが、少しでも復興のお手伝いが出来ればと願っています。
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