甲斐は、今日で練習ラウンドを含めて3日間連続、通算54ホールボギー無しの安定したゴルフで2位との差を4打差に広げて独走態勢を固めた。10番からのスタートとなった第2ラウンドは17番ホールまでタッチはあっていたものの、惜しいパットが決まらずパーが続く静かな立ち上がりとなった。チャンスホールの18番(パー5)では、1.2mのイーグルパットを外しての楽々バーディー。後半に入ると、3番(パー4)で3mのバーディーパットをねじ込み、勢いに乗った。4番(パー4)で連続バーディーを奪うと8番(パー5)でもバーディー。この日のベストスコア68をマークした。「今年でこの大会に出場するのは最後になりますから、ぶっちぎりで優勝したい」と語り、学生最後になる本年の大会への思い入れの強さをうかがわせた。2日間連続の好スコアの理由を聞かれても、「ボギーのピンチは何度かありますが、パーを拾えています。相性がいいのかな」と謙遜しているが、じつは、日本アマ優勝以来オーバーパーでのラウンドは数えるほどしかないとのこと。日本アマでの優勝で「他人は他人。自分は自分と割り切って考えられるようになりました。他のプレーヤーに左右されない落ち着きが出てきたのかもしれません」と心情の変化を吐露した。泰然自若とした甲斐が見据えるのは、彼を追うプレーヤーではなく、優勝の2文字だけだ。
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