成年男子は愛知県が逆転で初優勝を飾る
成年女子は熊本がリードを守り、4度目の優勝をとげる
第59回国民体育大会夏季大会のゴルフ競技は13日、埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部東西両コースと東京ゴルフ倶楽部で成年男子、同女子、少年男子、同女子などの4種目の最終日の競技18ホールストロークプレーを行った。成年男子は前日2位につけていた愛知が学生ゴルフ界のエース上井邦浩(名古屋商大)の66(-6)を柱に猛烈な追い込みを見せ、地元の埼玉県に8打の大差をつけて通算426打で逆転優勝を飾った。埼玉県は2位、広島県は3連覇を阻まれて3位になった。成年男子の競技で愛知県の優勝は初めて。
成年女子は第1日でトップに立った熊本県が若い世代の井芹美保子、青山加織、松村瞳の健闘でリードを守り、北海道を抑えて4度目の優勝を遂げた。期待された地元の埼玉県は456打と振るわず、トップから21打の差をつけられて5位に終わった。
少年男子は神奈川県が437打、同女子は日本女子アマ界のトップクラスを揃えた宮城県が444打で2位の岡山県の追撃をかわし、5打の差をつけて勝った。
一方、個人は愛知県のエース上井邦浩がこの日、66のベストスコアをマークし、通算138打(-6)で茨城県の額賀辰徳(中央学院大)と首位を分け合った。成年女子は大谷奈千代(兵庫)が141打(-7)のスコアで、少年女子は原江里菜(宮城)が180(-8)の好スコアでそれぞれ首位を占めた。
【上井邦浩(名古屋商大)、額賀辰徳(中央学院大)が首位を分ける】
上井と額賀はともに学生界に強豪だ。日本学生、トピーカップ日米大学対抗でしのぎを削っているが、国体の成年男子で首位を分け合い、学生の実力を発揮した。上井の愛知県は成年男子で初優勝を遂げたが、上井の66(―6)が大きくものをいったのはいうまでもない。上井は『競技が続き、疲労はあったが、国体は順調にスコアをまとめることができました』と責任を果たしてホットした表情、今後の大きな競技は朝日杯が待っている。額賀は今季、好調なゴルフを展開している。学生最後の競技に弾みをつけたような結果を出した。
【兵庫県から初の個人優勝者、大谷奈千代さん】
兵庫県の大谷奈千代(兵庫・滝川高出)が成年女子のトップを占めた。日頃は六甲国際CCでゴルフライフを楽しんでいる。将来はゴルフで身を立てたい、という希望を持っているので『いい思い出になります。東京ゴルフ倶楽部という名門コースで勝てたのは夢のようです』と大喜び。兵庫県ゴルフ連盟の役員を務める三宮藏さん(日本ゴルフ協会競技委員会副委員長)は『兵庫県から初の優勝者でっせ!』とわがことのような喜びようだった。
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