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競技報告
【一人旅の宮里藍は史上最年少優勝記録を更新】
第4日 競技報告:武藤一彦 写真:Gery Kobayashi
 一人旅だった。大量リードにも気をゆるめることなく3番、6番ホールとバーディーを加え8アンダーパーまでスコアを伸ばした。9番ホールでティーショットを左林の木に当てボギー。10番ホールでは4メートルのパーパットを3パット。12番ホールも2メートルのパットをはずすボギーで4アンダーパーとスコアを崩した。しかし、同じ組の福嶋も伸びず井上、藤井ら先行グループも差を縮められない。宮里は16番、3メートルのバーディーを決め決着をつけた。
 この日のギャラリー数は2万1018人。1日で入ったギャラリーがツアー制度施行後の88年以最高を記録した。最終ホール。8メートルのバーディーパットを1メートルに寄せると
、落ち着いて沈めたウィニングパットを大歓声の中で聞きながら宮里は右こぶしを握りしめ3回、4回とガッツポーズした。
 「良い緊張感で回った。ダブルボギーもあったが、こういうこともあるかぁ、と焦らずできた。長い1日に感じたが、4日間終わって勝った」優勝インタビューでほっと息をついた。「メジャーの重圧といっても経験がなく、やりやすい反面、やりにくくあった」という。
 20歳3ヶ月の優勝は日本オープン史上最年少。ツアー10勝目も97年、福嶋が達成した24歳3ヶ月を抜く最速記録。さらに賞金額も2億600万円を突破した。「意識していないが、嬉しいものですね」とにっこり。「プロになっても勝つことが成長につながるとやっている、10勝できいい形で成長できていると思います」と胸を張った。
 中学時代から全国に名をあげた。高校1年で室蘭の日本女子オープンでローアマチュアを獲得、全体の5位に入った。日本のアマチュアの中心選手として活躍。高校3年でプロの試合(ミヤギテレビ杯ダンロップオープン)に優勝した。”高い階段”をビックリするスピードで駆け上がる姿は日本スポーツ界だけでなく社会の共感を呼んだ。藍ちゃん効果で今大会、4日間ついにギャラリーは計4万8677人と女子ゴルフ記録となった。順調な足どりは自らも望むところだ。「6月からの3ヶ月、世界を体験し正直、成長できた。ゴルフが変わった。この実感を自信にしてこの先やっていこうと思う」
 欲しかったタイトルを手にして向こう3年間の日本ツアーの出場権も決定した。目指す世界挑戦へ心おきなく踏みだすスタートにもなった。

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