第1ラウンドの組み合わせで注目されたのは、大会3連覇(4回目)の優勝がかかった高橋勝成と21年前の日本オープンをここ嵐山カントリークラブで勝っている上原宏一、そのプロの間に挟まったアマチュアの阪田哲男は日本オープンのローアマチュアを35歳で獲り、昨年の日本シニアオープンでもローアマチュアだったので、いわばディフェンディングチャンピオンの3人組み。スタートタイムも午後の部、アウト1番から11時34 分というギャラリー受けするスター選手の時間だった。
しかし、高橋のスタート直後のゴルフは苦しかった。1番ホール、ティーショットを右ラフに入れ、セカンドショットを右バンカーに。エクスプロージョンが
ピンをショートして寄せワンに失敗。ボギースタートだったからだ。
「このコースは”パットで勝負”というゴルフでは通用しない。ドライバーでフェアウェーをキープして、小さいグリーンに確実に乗せていく必要がある。ラフからではグリーンに乗せるだけでも難しいから。それなのにドライバーの調子と背中の痛みがあって苦しかった」とプレー後に語った。それでも、アウトを1オーバーパーで折り返すと、10番を1m、11番(156ヤード)を7番アイアンで30cmにつけるショットでバーディーを連取して、1アンダーパーに。15番を右ラフからグリーンオーバーしたボギーでイーブンパーとなるも、17 番で取り返して最終ホールを迎えた。
しかし、ここでもボギーが待っていた。第3打をグリーン奥に外し、サンドウェッジでの転がしに「ちょっと逆目でパンチが入ってしまいました」というカップをオーバー。これで第1ラウンドのアンダーパーを帳消しにしてしまったのだ。
それでも、「こんな悪いゴルフ内容でパープレーならOK。週末には雨の予報もあるから、グリーンが止まるようになれば攻めますよ。昨年勝った茨城ゴルフ倶楽部・東コースのグリーンの3分1くらいしかない。小さいグリーンサイズでも、落ちて止まってくれれば攻められますから」と、8位タイでのスタートながら、最終にはトップグループにいる自分をイメージしていた。
つまり、3連覇のプレッシャーはまったくなく、「それよりフェウェーキープが大事!」と笑った。
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