「決勝、来ましたね。本当にきましたね」-大津は喜びを隠さなかった。今時の”ギャル言葉”がポンポンと飛び出して賑やかだった。
準決勝の18番。オールスクウェアで迎えた最後のウイニングパット。60センチを打つときだ。「まだ泣きたくない」と思ったという。「マッチプレーで負けるとみんな泣くじゃないですか。だから、外しても私は泣きたくないと思った」
そしてキッパリとさらに”自分用語”だ。「さすがにこうなったら明日(の決勝でも)私、泣きたくない」-負けられませんというのだった。
宮里藍が今大会初優勝した2003年大会(会場:六甲国際ゴルフ倶楽部)に中学2年で出場以来、今回で4回の日本女子アマ。強い選手が多い熊本からやってきて目立った成績はないが、したたかだった。準々決勝で28歳のママさんプレーヤー、河北さやか(ニューキャピタル)を3エンド2で破ると、準決勝では6回出場の服部と一進一退の好勝負を展開。16番までで1ダウンの劣勢を強いられたが、17番5メートルをねじ込むバーディーで追いつき、最終ホールの逆転へとつなげた。
「人のプレーは絶対に見ない」と言った。「お守りのスティッチにおまじないをする」ゲームセンターで手にしたキャラクター人形を片時も離さない大津の決勝戦。また新たな伝説が生まれそうだ。
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