東北高2年の森桜子 対 京都学園高2年でナショナルチームメンバーの森田理香子の準決勝。同じ16歳同士の争いは力のこもった好ゲームだった。先行したのは森田で1番1メートルにつけるバーディーで先行した。2番で森田が1.5メートルを入れて追いついたが、ショットが好調な森は2、4、6番で2メートル以内につけ、パットもさえ前半を3アップとリードした。
ナショナルチームに一足先に定着し7月の世界ジュニア日本代表の森田は、270ヤードのドライバーショットで優位に立とうとがんばった。しかし、準々決勝で宮里美香を下し波に乗った森の勢いが上回った。終盤2アップと差はつまりかけたが、森は大詰めの15、16番をナイ
スパー、17番では5メートルのパーパットを決めて突き放した。
クロスハンドグリップの左手グリップの人差し指と中指の間にシャフトをはさむ変則グリップ。パッティングの冴えは5月、練習グリーンで突然ひらめき、実践して独特。ギャラリーからは「良く入るなぁ」と感嘆の声があがった。だが、森は「パットは他人がいうほどうまくはない。今日はセカンドショットで先にピンにつけ、相手にプレッシャーをかけることができたのが勝因」と平然と言い切った。
「決勝ですね。すごいことなのに受け入れられない」と戸惑いを隠せない。本格的にゴルフと取り組んでまだ4年。特にコーチもなく、内外のテレビの男子プロのスイングをイメージしてやってここまで来た。今春、ナショナルチーム春季合宿に参加。足腰の強さが評判となり腰回りを測ったらヒップが101センチ。「ジーンズも合うのがなく嫌だったけど、いまはこれがあるから(スイングの)土台ができているのでいいです」とゴルフにのめり込んでいる。
大会に入って急成長したホープ。「チャンスです。勝ちたい」という決勝戦が楽しみだ。
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