「負けたんだな」大津は涙が止まらなかった。熊本から駆けつけた両親に笑顔を見せることができなかった。「ここまで来たことが奇跡。でも、血の涙は流したくなかった」”ジュニア用語”の連発で煙をまいた明るさは消えていた。勝負の結果はあくまできびしいのだ。
沖縄を含めた日本一厳しい九州アマ選手権2位で今回出場した大会、「マッチプレー出場は初めて」と謙遜するが、4年連続大会に出場の実力者なのだ。ドライバーショット平均240ヤードのパワーヒッター、アイアンショットの切れ味は大方の関係者の認めるところだ。今回はパットが入らなかった。「体力ですね。これから体力的トレーニングをしたい、大好きなドライバーがこれだけ
乱れてはダメです」
先を見つめ”次”を誓った。「疲れて1週間は休みたいが、練習しないといけないんだな」と熊本に帰った。来年の日本女子アマは出ない。高校を卒業した来春を期にプロを目指すのだ。
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