「ショットがすごく良かった。あと7個もバーディーチャンスがあった」諸見里の声が弾んだ。久しぶりに晴れ晴れとできるゴルフの内容だった。「ショットがいいので明日からがんばっていける」希望が沸いた。
スタートホールで2メートルにつけるバーディー。長い我慢が続いた13番。大会屈指の難ホールでドライバーショットを飛ばし、残り142ヤードを9アイアンで1メートルにつけバーディーにつなげた。14番こそ、この日初めてのボギーを叩いたが、17番では5メートルを入れるバーディーで首位から4打差の3位に上昇した。
「もっと頭を使ったゴルフをしろ」コーチの江連忠プロの雷が落ちたのは第1日の終了直後だった。コーチには、諸見里のホールの攻め方、ティショットの狙い所などコース攻略の難点が我慢ならなかった。怒るコーチの声を聞きながら、諸見里は思った。「コーチと作り上げた技術を、攻略の悪さで私がぶち壊してどうする」この日、気を引き締めたという。
米ツアーに宮里藍とともに参戦も成績は上がらず、来年のシード権はピンチ。しかし、アメリカでの経験を無駄にしないと誓った。「リーダーボードをみたらJJ(張晶の米ツアーでのニックネーム)がいた、ひとつでもスコアを縮めたい」ファイトが沸いた。張とは昨年の世界女子マッチプレー選手権2回戦で対戦。1ダウンの惜敗だったが、食らいついた自信はある。「アメリカ(の経験)は無駄ではなかったことの証明だ。とんでもないミスで失敗したことが多かったアメリカだが、ここは日本。頑張ります」
プロになって丸1年、誰よりも経験豊かなルーキーに自信が生まれ、大きな勝負所が訪れようとしている。
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