2006年度(第39回)日本女子オープンゴルフ選手権競技
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Championship Reports
競技報告
【韓国・台湾の強者が浮上。Jeong Jang(張晶、チャン・チョン)とウェイ・ユンジェ】
第2日 競技報告:西澤 忠    写真:Gary Kobayashi
チャン・チョン
連日の秋晴れに恵まれた2日目、茨木CC・西コースのグリーンは時間が経つにつれ、次第に速さを増した。スティンプ・メーターで11.5フィートというが、乾燥した空気のせいか数字以上の速さだったらしく、下り傾斜のプレッシャー・パットでは選手の顔色が蒼ざめるほど。

その小さくてアンジュレーションのきついグリーンを、悠々と征服して首位をキープしたのはJeong Jang(張晶、チャン・チョン)だった。1番ホール、5番アイアンで7メートルにつけたバーディーチャンスをいきなりモノにすると、5メートル以内につけたチャンスはすべて沈め、4バーディー。唯一のボギーは8番ホール。8番アイアンの第2打をグリーン左
ウェイ・ユンジェ
に外した後、アプローチに失敗した結果だった。1日3アンダーパーを自身に課したような堂々たるプレーぶりは、さすが昨年の全英女子オープンのメジャー・タイトル保持者だ。

「昨日は、フェアウェーが狭く見えてティショットが曲がったので、今日は視野を広げ、ラフやバンカーをあまり意識しないようにしました。そのお陰で、シンプルなコース・マネージメントが可能になって、ラフに入れたのは2ホールだけ」と、コース攻略の秘訣を打ち明けた。「練習ラウンドを数多くこなすと、ハザードばかりを意識したプレーになる」と言うのだ。

彼女がUSツアーの新聞報道で、“リトル・ジャイアンツ(小さな巨人)”と呼ばれるのは、子供を対象にしたチャリティに協力することと、156センチ・57キロの小柄な体でスケールの大きなプレー・スタイルを持っているからなのだろう。



もう一人、日本ツアーで活躍するウェイ・ユンジェ(台湾)の急上昇も今日のハイライト。早朝、イン・スタートだった彼女は9ホールをボギーなしの4バーディー32とすると、アウトにハーフ・ターンして俗にいう“印刷通り”のパー・プレー。それもいくつかあったバーディーチャンスを外しまくった結果だから、ショットは抜群なのだ。前日1オーバーパー73の借りを返してもおつりが来るトータル3アンダーで、首位に3打差の2位に浮上したのだ。

台湾国立体育学院で陸上競技(砲丸・円盤投げ)選手だった経歴で、167センチ・67キロの体躯を活かしたショットは正確そのもの。特にアイアンの距離感がピッタリで、かならずピン・ハイにつけるシーンが多かったもの。
「今日の目標は5アンダーパーでしたので、1打だけ届かなかった。明日はホール・ロケーション次第ですが、今日のようなプレーをして好スコアを目指します」と流暢な日本語で話した。

この2人は、アマチュア時代の1998年に日本女子アマチュアゴルフ選手権競技でも優勝争いを演じている。その時は、ウェイが5打差で初優勝を遂げている因縁の相手。かたや日本ツアーで活躍するウェイと全英女子オープン覇者にまで成長したJeong Jang(張晶、チャン・チョン)。明日の最終組でお互いが8年間の成長を見せ、日本女子オープンの優勝争いを盛り上げるか。

 この他にも、シン・ヒョン・ジュ(韓国)とジョン・ミジョン(韓国)が2日間トータル143の1アンダーパーとして、4位タイ。その下にはイーブンパーでニッキー・キャンベル(豪州)が6位タイに入って来ている。


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