首位と1打差2位でスタートした川満陽香理(立命館大2年)がこの日、5バーディー・3ボギーと出入りの激しいゴルフながら、70にスコアをまとめ、通算7アンダーパーで単独首位に躍り出た。川満は、落ち着かない気持ちで昨夜を過ごした。「第2ラウンドを好位置からスタートする経験がなく、どんな気持ちで臨めばいいかがわからなくて、監督に相談した」という。監督の言葉は、「この順位でスタートすることが普段と違うこと。それを普段通りにプレーしようとするのが無理。目の前の状況を冷静に判断してプレーしなさい」と激励されて、ティオフした。
その言葉は、結果に結びつく。2メートルのバーディーパットを決めた川満は、2番
で「2日連続で嫌な感じがする1メートル」のパーパットを慎重に沈める。続く3番こそ3パットのボギーを叩くが、冷静さを失わない川満は、5番で2メートルのバーディーを奪って見せた。8番パー3では、右からの風に持ち球のドローボールを上手く乗せ、あわやホールインワンかと思わせるスーパーショット。前半で2打スコアを伸ばして後半に臨んだ。10番では、1メートルのパーパットを外し、「気持ちの切り替えが上手くできなかったので、しばらくは耐えていこう」と決意をしてプレーを続ける。12番でバーディーを獲るも、15番で「これが昨日と今日とのスコアの差」と嘆く1.5メートルのパーパットを外してしまう。しかし、17番で「後半は1オーバーパーのペースだったので、絶対に決めたかった」という5メートルのバーディーチャンスをものにして、単独首位を決めた。
明日の最終ラウンドは、昨日よりも順位が上の首位でのスタート。さらに緊張することも容易に想像できるが、「昨夜、監督に言われたとおり、今までとは違う状況にいるんだという自覚を持って、気持ちで負けないようにしたい。せっかくのチャンスなんだから、挑戦したい」と今朝の不安げなスタートとは一転した、川満の強い決意のまなざしが見られるかも知れない。
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