やはり、地元の利があるのだろうか。この日74でホールアウトし、通算3オーバーパーで5位タイから単独3位に順位を上げた関西出身の寺西明は、「確かに、あると思う」と笑顔で認めた。小野ゴルフ倶楽部の特徴をしっかりと掴んでいる寺西は、「このコースは、ミスをすればダブルボギーもすぐに出る」と語る。「だから、ダブルボギーを打っても仕方がないと諦めて、すぐに気持ちを切り替えることが出来る」と話す通り、5番と17番の2つのパー3でダブルボギーを叩いたが、直後のホールをパーセーブする粘りのゴルフを見せた。
この日のバーディーは3つ。いずれも5メートルから10メートルの長い距離を決めたもの。「今日は、パットが良かった。バーディーは多く獲れなかったけれど、入りそうなパットが多かった」と満足げ。得意なクラブはパットという寺西。若い頃にはビリヤードで全日本クラスの実力があったという。170センチ、98キロという巨躯ながら、繊細なタッチを見せるパッティングは、ビリヤードの経験が活かされているのか。今年は、6月の関西月例で3位、7月には1位となるなど現在のポイントランキングで4位タイと好調を維持している。「気持ちはパープレーを目指して…そうすれば良い勝負が出来ると思う」首位に立つ田中とは3打差ながら、明日の混戦模様を予想する。小野ゴルフ倶楽部を熟知している寺西の言葉だけに、真実味がある。
|