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競技報告
【9番の4パットで連覇を逃した田中政佳】
第3日 競技報告:JGA 写真:JGA
田中政佳
昨夜の天気予報は外れた。曇天の重苦しい空模様同様、最終組でプレーしている田中の表情も曇りがちだった。コース内に一瞬、晴れ間が出たのは、田中が3番ホールのバーディーチャンスを迎えたとき。3メートルの上りフックライン。クロスハンドグリップで打たれた球は、ホールに消えるかと思われたが、カップを舐めた。ラインの読みもタッチも完璧だったのか、首をかしげる田中。その後、太陽が差し込まなかった天候と同じく、田中にチャンスが訪れることはなかった。5番では、ティショットを左のバンカーに打ち込む。バンカーショットは、グリーンをオーバーし、チップインパーを狙ったアプローチは、ホール間際で右に切れた。コース内に冷たい
5番ホール 田中のバンカーショット
北風が吹き込み始めると、田中の口からもため息が漏れるようになる。8番では、「ティショットは手応え充分。でも、球がグリーンの上空にいった瞬間にアゲインストの風が吹いて…」あわやグリーン手前の池に入りそうになる。このアプローチを3メートルオーバーした田中は、2つ目のボギーを叩いた。これで気落ちしたのか、9番では3オンし、6メートルの上りスライスラインのバーディーチャンスを迎える。強気に打った球は、またもやホールの右をすり抜けてしまった。返しのパーパットがカップを舐めてしまうと、ボギーパットも三度カップをなめて、よもやのダブルボギー。第1ラウンドに続き前半で40を叩いてしまった。実質、前半で田中の連覇の夢はついえた。後半、粘りのプレーを見せたが、一度途切れた集中力は戻らずに3ボギー。終わってみれば、5ボギー・1ダブルボギーの79。昨日立てたパープレーという目標も果たせなかった。「8番のボギーでリズムを崩してしまった。普段通りにプレーをしていたつもりだったけど…」最後まで太陽は顔を見せなかった。田中の表情も、笑顔が戻ることはなかった。

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