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競技報告
【牛島が逆転で初優勝を果たす】
第3日 競技報告:JGA 写真:JGA
牛島 中
牛島 中
最終ラウンドは、静かな出足だった。同じ組でプレーする石井保行と真部幸一郎が2番ホールでバーディーを奪う。最終組では高橋雅也がスコアを伸ばし、プレッシャーからか田中政佳がダブルボギーを叩くなど、激しくスコアが変動する中で、牛島は4番でアプローチミスからボギーを叩いた以外は、黙々とパーを積み重ねていた。「自分のプレースタイルは、強引な攻めをするのではなく、無難にパーセーブを続けていくもの」という通りのゴルフだった。前半を終わって、首位に立っていた高橋との差は6ストローク。よもや牛島が逆転するとは、誰も予想していなかった。唯一人、逆転優勝を信じていたのは、「このコースは、ミスがすぐにダブルボギーとなる。ホールに寄せたバーディーチャンスも、球が乗った位置によっては、パーも難しい。自分が後半にアンダーパーをマークすれば、逆転出来ると思っていた」という牛島本人だった。その思いを具現化するように、10番で125ヤードの3打目を3メートルにつけてバーディー。一方、最終組でプレーを続ける高橋は、初出場初優勝のプレッシャーからか後半に入ると、ズルズルとスコアを落とす。14番でも1.5メートルを決めて通算3オーバーパーにスコアを伸ばした時に、両者は同スコアに並んだ。その後、高橋のスコアが崩壊していくのを尻目に、牛島は冷静なゴルフを続ける。16番でこの日2つ目のボギーを叩いたが、「このホールは、練習ラウンドの時から、自分には不得意だと感じていた。パーをセーブできれば御の字。ボギーでラッキーだった」と意に介さない。自分が首位に立ったのを知ったのは、最終18番ホールのティインググラウンドだった。それまでは、「首位タイか1打負けていると思っていたので、最後はバーディーを獲りたいと」思っていた牛島に、プレッシャーが押し寄せる。ベテランの牛島は、これまでにも日本アマや九州アマで優勝争いをしてきた経験があるが、いずれも「最後は逃げのゴルフで自滅してきた」結果、大きなタイトルを逃し続けてきた。この悔しさがここで活かされる。ティショットをフェアウェイに運んだ牛島は、残り130ヤードの2打目をピッチングウェッジでフルスウィング。このショットは、綺麗な放物線を描いて、ホール横3メートルについた。最後のパットは、下りのスライスライン。「最後は、手がしびれていた。もし、上りのラインだったら、打ち切れなかった」と難しいラインも奏効し、球がホールに消えた。牛島は初のタイトルを手中に収めた瞬間だった。「自分は、試合前に順位の目標は立てない。自分のゴルフでどうやってコースを攻略するか。それだけを考えている」牛島は最後まで自分のプレースタイルを貫き通し、悲願の本選手権初優勝を果たした。この優勝で、来年の日本アマはもちろん、日本オープンの出場資格も得ることになる。しかし、牛島のまなざしは、別のところに向いている。「日本の試合も大切だし、頑張って結果を残したい。でも、来年の一番の目標は、アメリカの試合に出場すること」数多くの負けを経験した上で掴んだ日本タイトル。ミッドアマ日本一の名誉とともに、新たな自信を得た牛島の挑戦が続く。

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