10番ホールからスタートした高田聖斗(水城高校2年)は、アテストを終えても半信半疑の表情だった。それもそのはず、今日の高田は、9バーディー・1ボギーの64。霞ヶ関カンツリー倶楽部・西コースのコースレコードを上回るスコアをたたき出したのだから。12番で2メートルのバーディーチャンスを幸先良く決めると、13番で3メートル、14番では2打目を2メートルにつけて3連続バーディー。15番でこの日唯一のボギーを叩いたが、17番2メートル、「今日はパッティングが入ってくれた」というとおり18番では7メートルのロングパットをねじ込んで前半32でハーフターン。後半もスタートの1番で2メートル、3番は220ヤードの2打目を3番アイアンでグリーンに乗せ、難なくバーディー。5、6番では2度目の連続バーディーを奪って見せた。
「神がかりですよ」と高田が振り返ったのは、8番ホールのプレー。ティショットは左へのミスであわやOB。木が邪魔になってグリーン方向とは逆に出すだけの2打目を終えて、ボギー必至の状態で6番アイアンを手に放った残り170ヤードの3打目が4メートルにつく。高田はこれをねじ込んで、見事にパーをセーブした。ホールアウト後、落ち着きを取り戻した高田は、「今日は2番と7番で1.5メートルのチャンスを外したのが悔しい」と、今日のプレーを振り返った。高田は小学生時代に自転車競技のBMXで全国大会6位入賞の経歴を持つ異色のプレーヤー。同競技は、卓越したバランス感覚と集中力を要する。明日もBMXで培った集中力を発揮して、一気に日本ジュニア初優勝に前進したいところだ。
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