関東ジュニア2位の成績で日本ジュニア出場を果たした渡辺彩香が、5バーディー・5ボギーの出入りの激しいゴルフながら、イーブンパーにスコアをまとめて単独首位に立った。
渡辺の魅力は270ヤードを誇るドライバーショット。その武器が前半から冴えを見せて、2番では2打目の距離が80ヤード。これをサンドウェッジで2メートルにつけてバーディーを奪うと、続く3番も3メートルを沈めて連続バーディー。好スタートを切った渡辺だったが、「このコースは、すぐにボギーが出るから油断できない」と気持ちを引き締めていた。その心構えが効いたのか、直後の4番でボギーを叩くものの、5番のパー5で1.5メートルのバーディーパッ
トを決めて見せた。前半は7番のボギーで35。
後半もこのままスコアを伸ばすかと思われたが、10番で10メートルから3パットのボギー。13番はドライバーショットが左バンカーにつかまりスコアを落とすと、チャンスの14番パー5も再び3パットで一気に貯金を使い果たしてしまった。渡辺は「後半の2つの3パットは、すごくもったいない。この2ボギーだけは、絶対に取り返したい」と気合を入れなおす。そして迎えた17番。ドライバーショットを260ヤード飛ばして2打目は残り70ヤード。これをサンドウェッジで2メートルにつけてバーディーを奪うと、最終18番では「狙っていった」というグリーン左ラフからのアプローチを直接放り込みチップインバーディー。イーブンパーの71で2位の森井菖に2打差をつけた。
渡辺は小学3年生の時にゴルフを始め、ゴルフ歴は6年。今年の関東ジュニアではその圧倒的な飛距離で優勝争いに絡み、プレーオフの末2位と好成績を残している。ダイナミックなプレーは目標とする福嶋晃子を彷彿とさせる。本人は「福嶋さんは、飛距離もすごいけれど、小技もうまい。自分はまだ同年代の選手の中でもアプローチやパットの技術は負けている」と貪欲に上を目指す。明日は「1ストロークでも伸ばせれば…。今日はアイアンショットの方向性が悪かったので、それを修正したい」と目論む。関東ジュニアでは自身初のプレーオフを経験し、向後波香(岡津中学3年)に敗れたが、「関東ジュニアでは、緊張してしまいましたが、もし、明日プレーオフになっても絶対に勝ちたい。リベンジのいい機会だと思いたい」と強い決意を語った。
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