大会5連続優勝を狙う東北福祉大に所属する藤本佳則(東北福祉大1年)、金子徳馬(東北福祉大1年)の1先生コンビと、小林伸太郎(東北福祉大4年)、杵鞭謙二(東北福祉大3年)、亀井美博(東北福祉大3年)の5人がとともに68をーマーク。首位と1打差の2位タイと好位置につけた。
今年東北福祉大に進学した藤本は、出だしの1番で50センチのパーパットを外し3パットのボギースタートと出鼻をくじかれたが、これで「ちゃんと緊張感を持ってプレーしないと」と気持ちを切り替えることが出来、2番で120ヤードのセカンドショットをピッチングウェッジで1メートル、続く3番パー5も2オンし、2連続バーディーを決めた。ショ
ットが好調な藤本は、7番パー3も7番アイアンのティショットを40センチにつけ、前半を34で終える。後半も10番で30センチ、13番パー5をバーディーとすると、15番で1メートルのパーパットを外すミスもあったが17番パー5も狙い通り2オン・2パットでバーディーを奪い、この日6バーディー・2ボギー。「今日は33パット。もう少し決まってくれれば…」と苦笑い。本選手権初出場だが、「緊張はしなかった」と強心臓ぶりを発揮した。「卒業間近になって、この試合に勝ちたいと思うと余計なプレッシャーがかかって難しくなる。このタイトルは、チャンスがあるときに早く獲りたい」と意気込みを見せる。
藤本とともに本選手権初出場の金子は、「アイアンとパットが良かった」前半に4バーディーを奪う見事な内容。ショットがぶれ始めた後半も得意のアプローチでスコアカード通りのプレーを見せ、4バーディー・ノーボギー。11番で1.5メートル、13番パー5では得意のアプローチで3打目を1メートルに寄せてスコアを伸ばした金子。15番パー3(213ヤード)では、ティショットに3番ウッドを手にすると、このショットが3メートルにつきバーディー。これに気をよくした金子は、続く16番も4メートルをねじ込んだ。4アンダーパーの好スコアは自己ベストを1打更新する出色の出来だった。金子自身もちょっと驚いた様子で、ホールアウト後も固い表情を見せていた。それもそのはず、大阪桐蔭高校時代は、日本ジュニアに2度出場しながら、いずれも第3ラウンド進出は果たせなかった全国的には無名に近い選手。それが、東北福祉大に進学した本年は、関東学生のストロークプレーを6位で通過し、マッチプレーに進出。1回戦で優勝の大田和桂介に2and1の僅差で敗れたが、隠れた才能が開花し始めた。身長165センチでドライバーの平均飛距離は250ヤードと小兵だが、「このコースは、マネジメントをしっかりしないと攻略できない難しさがある。自分には向いていると思うし、好きなコース」とひそかな自信も覗かせる。「まずは第3ラウンド進出」そう話す金子の目標は現実的だが、本選手権を面白くする存在かもしれない。
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