チャンスが来るまでアプローチとパットで耐える。自分のゴルフを信じて実践してきた大田和桂介(日本大2年)が「100点満点に近い」という完璧なプレーでコースレコードタイトなる66をマーク。通算12アンダーパーにスコアを伸ばして、単独首位に立った。
スタートの1番。ティショットを右バンカーに打ち込んだ大田和は、残り90ヤードの3打目を30センチにつけてパーセーブ。「今日は、いいゴルフが出来るかも」と期待を抱いた大田和に、早くもチャンスが訪れる。2番で10メートルのバーディーパットを決めて、「次のパー5は絶対獲りたいホール。ここで1つ伸ばせたことで、気持ちよく」3番のティショットを放つ。これがフ
ェアウェーを捕らえ、2打目でグリーンオン。しっかりとバーディーとして、一気に流れを掴んだ。4、5番で1メートル、6番もバーディーを決めて5連続バーディー。「最初のホールでピンチを凌げたのが大きかった」と前半を振り返る。後半は11番でスコアを伸ばすと、14番で雷雨による中断。「ここまで良い流れだったので、続けられればとおもったけど、まだホール数も残っていたし、ここで集中力を切らさないように注意した」と冷静に対応。
これが奏功したのか、競技再開後15番でティショットをグリーン左に外しボギーのピンチを迎えたが、2メートルのパーパットをねじ込む。「唯一悔いが残るのは、17番のパー5でバーディーを獲れなかったことだけ」というプレー内容は、100点満点に近いという自画自賛も当然のものだった。他の選手とは別次元のゴルフを見せた大田和。「事前の予想通りのスコアに近づけた。最後まで自分のプレーを貫いて、コースと戦っていく」と関東学生優勝のプライドとぶれない信念を持って、最終ラウンドに臨む。「優勝ですか?自信があります」珍しく強気の発言で締めた大田和の敵は、もはや自分自身だけなのかもしれない。
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