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競技報告
強風の中の優勝争いは最終18番ホールへ
第3日 競技報告:JGA 写真:JGA
Moriya Jutanugarn
最終組のラウンド風景
第8回ジュニアオープン選手権は、現地16日ゴールドカテゴリーの最終ラウンドが行われた。第2ラウンドまでの和やかな雰囲気とは一変、最終4組には全英オープンさながらキャリングと速報が付き、緊張感は一気に高まった。
大会期間中、最も強い風が吹き荒れたこの日、各選手が軒並みスコアを崩す中、熾烈な優勝争いは最終18ホールまでもつれた。この接戦を制したのは大会史上初となる女子チャンピオン、タイのMoriya Jutanugarn。タイのジュニア選手権を制し、初のヨーロッパ遠征となった若干13歳が小さな身体で偉業を成し遂げた。

本日最終日の最終組は、2日目を終えて2オーバーのSteven Lam(香
17番で痛恨のミスパットをしたKim(韓国)
港)、一打差のJutanugarn、更に一打遅れて優勝候補の一角であったJordan Spieth(アメリカ)の組み合わせとなった。彼らもまた強風に苦しみ、スタート5ホールで3打ずつスコアを落とす。均衡状態が続く中、試合が動いたのは最も風が強いといわれる7番ホール。Jutanugarnはセカンドをフェアウェイ左のマウント上のラフに入れるも、上手く風に乗せグリーンエッジ手前30cmにつけると、10mのアプローチでチップインバーディを奪い、首位のLamに追いついた。しかし、そのまま流れに乗るかと思われた直後の8番ホールで彼女のティショットは左のドライビングレンジとの間を流れるクリークへ。このホールで一気に+4としてしまい、優勝争いから姿を消したかに見えた。しかし、そこから驚異の粘りをみせてパーセーブを続けると、追われるプレッシャーからか徐々にLamもそれまで好調だったパッティングに不調をきたし、パーパットを沈めることが出来ない。最終3ホールを残し、Lam+10、Jutanugarn+10、Spieth+11、更に前を福田と回る韓国のKimも+12で追いすがり、優勝争いは熱戦の様相を呈した。

しかし、17番左ドッグレッグのロングホールでKimが2.5mのバーディパットを外し、優勝争いから脱落すると、フェアウェイ右の好位置につけたLamに対し、左林のセミラフから放たれたJutanugarnのアイアンショットはピン手前6mにぴたりとついた。それを見たLamのサードショットはグリーン奥にこぼれ、バーディパットを沈めたJutanugarnがついにトップに立つ。Lamは最終18番に逆転の望みを託すが、グリーン奥7mのアプローチパットはそんなLamの願いもむなしく1mショート。Jutanugarnはこのホール難なくパーセーブすると、大会史上初の女子選手チャンピオンが誕生した。

女子チャンピオンも大会史上初だが、アジアの選手が優勝したのも初めてである。例年、西欧の選手の首位争いが繰り広げられる本選手権、今大会ではなんと上位5名中4名をアジアの選手が占め、ジュニアゴルフ界に新たな風が吹いた。

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