石川の全米オープン挑戦は、失敗に終わった。スタートの1番ティショットは、きれいな放物線を描きフェアウェイを捕らえる。幸先良いスタートを切るかと思われたこのホールだったが、パーで終わり、苦難の1日が幕を開けた。前半、バーディーチャンスにつけながらパットを決め切れず波に乗れない石川は、4番でボギーが先行すると6番まで3ホール連続ボギー。続く7番ではティショットをミスして、ダブルボギーを叩き5オーバーパー41。後半は、2バーディーを奪ったが18番で短いパーパットを外し、1ラウンド目を76の最下位で終えた。しかし、2ラウンドの石川は別人のプレーを見せる。苦しんでいたパッティングで、急遽クロスハンドグリップを取り入れると、ストロークが安定し始める。2番でバーディーを奪うと、4、6番もバーディー。前半は9番の1ボギーに抑えて34とスコアを伸ばすと、最後のハーフでは3バーディーを奪い、通算1アンダーパーでホールアウト。9位に順位を上げたが、本選出場資格を得ることは出来なかった。「経験が足りないです」開口一番、石川は悔しさをにじませた。全英オープンに続き、石川自身2度目のメジャー挑戦に「狙って出場権を奪れるのは、数少ない選手だけ。でも、今日の2ラウンド目のようなプレーが出来れば、トーナメントでも勝てると思う。悪いときでもパープレーで回れるようにしたい」と、上を目指す意欲の火は消えない。
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