今大会の中学生出場者は、史上最多の27人。第1日に71の好スコアをマークした鬼頭桜も、その中のひとりで名古屋市立守山北中学の3年生。中部地区トップアマのひとりである父親・政英さんをコーチに3歳でゴルフを始めている。
小学5年生で出場したJJGAポロゴルフジャパンジュニアクラシックで競技初優勝。以来、中部地区では小学生NO.1から中学生NO.1に。今年の中部女子アマ(2位)まで出場したジュニア大会、中部女子パブリックアマ選手権など21試合で9勝し、14歳にして“勝ち慣れ”している。162センチと体格にも恵まれている。
初出場の日本女子アマにも、ものおじするところなく「第1日の目標スコアはパープレーでしたから、それはクリアできました」。目標よりも1ストローク少なくラウンドできた理由は、どこにあったのだろう。
「アプローチショットがよかったです。2回(カップに)入ってくれましたから」。スタートの1番ホールでいきなり左エッジからチップインのバーディを奪った。13番でも、またまたチップインのバーディ。この2ホールを含めて7ホールでグリーン周りからアプローチショットしてミスしたのはボールのライが悪かった16番だけだった。
好きなクラブはSWで、好きなショットは、そのSWを使ったアプローチだという。小学生時代から、父親に連れて行ってもらったゴルフ場のアプローチ練習場で遊び感覚いろいろな打ち方をしているうちに自然に身についた感覚がある。自分のボールを30~40球持参して打っては集め、また打っては集めして繰り返してきた練習である。
第1日の7回のアプローチショット。ライの悪かった16番だけは9Iを使ったが、あとの6回は全て58度のSWでふわりと上げたり、強いバックスピンをかけたり…と、多彩な技を駆使していた。
「でも…」と真顔になった鬼頭。「それだけ、そこまでのショットが思い通りにならなかったということなんですよね。チェックしなければなりません」。インタビュー後は、練習場へと走り去っていった。
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