岡部太郎は、今年42歳になった。2005年の大山GCで開催した日本アマを最後に、競技ゴルフから遠ざかっていた。年々、歳を重ねるごとに、仕事と競技ゴルフの両立が難しいからだ。けれども、「ホームコースで日本アマを開催するというのは、一生に1度のしかないこと」と、一念発起して出場する決心をした。「1年前から、ちょうどアイアン3本分の重さの鉄棒にグリップをつけて、2日に1回素振りを始めました」という岡部の努力が実って、本戦出場を果たしたのである。
この日、10番ホールからスタートし、ボギー、パー、ボギーの出だしだった。14番ホール、379ヤード、パー4で4メートルの距離を沈めてバーディー。17番では、グリーン手前ラフからチップインバーディー。そして18番ホール、517ヤード、パー5では、100ヤードの距離を残した3打目が直接カップに入るイーグルを奪い2アンダーパー・34で折り返した。
スタート前、自分が想定したスコアでは「アウト36、イン36という設定で、できればパープレー」だった。「アウトの4番ホールは、もともとパー5のホール。485ヤードの距離ですから僕の飛距離、しかも、かなりの雨という状況では、パー5と考えるのが当たり前でしょう。でも、プレーしてみると、ほかのホールでも、ドライバー、スプーンでも乗らないホールがいくつかありましたね」岡部は、問題の4番ホールでダブルボギーを叩くなど、ノーバーディの1ダブルボギー・4ボギーで、なんと41を叩いてしまった。
「悔しいのは、9番ホールのボギーです。3パットでしたが、明日のラウンドへの流れからすると、あそこはどうしてもパーにしたかったですね」
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