朝からの雨…。選手の明暗を分けたのは、この雨によるグリーンのスピードだった。「どうしても、見た目で重く感じるので、強めに打ってしまっていた」というのは、宇佐美祐樹(鷹CC)だった。宇佐美は、現在、日大3年生。2006年世界ジュニア選手権で、日本チームが優勝したときにも大活躍している選手だ。
「パッティングの流れが、なかなか掴めませんでした」という宇佐美は、出だしの1番ホールで3メートル、2番ホールで4メートルのバーディーチャンスを逃した。「ショットは悪くなかったのですけど、嫌な流れだなと思っていたら…」8番ホール(220ヤード・パー3)で、まさかの4パット。
この若松ゴルフ倶楽部のアウトコースは、シーサイドに向かってホールが流れている。比較的飛距離が出る選手が有利なホールが多く、キーポイントとなるのは「5、7、8番ホール」と倶楽部キャプテン・今城瑛夫さんは言う。
「特に、8番ホールは、距離もありますが、グリーン回りも難しく、試合になるとクセのあるホールになります。前半の山場がこの8番ホールを含む3ホールですね」
宇佐美は、4メートルのバーディーチャンスから、1.5メートルオーバーさせ、さらにその距離も外して4パットのダブルボギー。前半の「悪い流れの象徴」となった。けれども、後半のインに入って粘りのゴルフを見せた。「後半も惜しい距離が決まらなかったのですけど、これがゴルフですから。雨で、どうしてもグリーンのスピードが遅いと見えてしまう。タイミングも速くなるという修正が、なかなか効かなかった」という。それでも宇佐美は、17番ホールで、8メートル。18番ホールで6メートルを入れてバーディーとし、73の2オーバーパーにまとめて、明日の18ホールにつないでいく。
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