今年の四国アマチュアゴルフ選手権競技を制した原敏之(タカガワ新琴南)を救ったのは2つのチップインバーディーだった。前半ティーショットが不調で5番、6番で連続ボギーを叩いて迎えた7番。グリーン手前30ヤードのアプローチをサンドウェッジで直接放り込んだ原は、続く8番でも27ヤードの2打目をまたもやサンドウェッジで沈めてみせた。「あの2つのチップインバーディーは、今日のプレーのキーポイントでした」という原は、続く9番でも5メートルのフックラインを沈めて3連続バーディー。これで流れを掴んだ後半は、前半苦しんだティーショットの乱れも影を潜め、2バーディー・1ボギーにスコアをまとめて、2アンダーパー・69でホールアウト。首位と2打差の4位タイで第1ラウンドを終えた。2006年の日本ジュニアでは、並み居る強豪を抑えて12~14歳の部を制した原。その後も着実に成長を続けて、2007年の四国アマで3位タイ、そして今年は念願の四国アマ優勝と実績を積み重ねてきた。過去、日本アマは2度出場し、いずれもマッチプレー進出はならなかった。3度目の挑戦は、四国アマチャンピオンの称号を手にしてのもの。自信溢れる受け答えは、今年こそという気合の表れでもある。
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