参加者120名中18名と、圧倒的な層の厚さを誇る名門・東北福祉大学から、またも伏兵が現れた。
高橋良輔(東北福祉大3年)は、関東学生ゴルフ選手権でカットラインの46位タイにぎりぎりで本選手権出場資格を得たダークホース。昨年、一昨年は関東学生で涙を飲み、3年生にして今年が初の出場となった。
トップスタートの高橋は「初出場だし、初日なのでとにかくスコアを気にせずに自分のゴルフをしよう」と心がけてスタート。出だしの1番では「曲がりやすいので苦手なんです」と話すドライバーショットの調子も良く、フェアウェイから3mにぴたりとつけてバーディ発進。「これで気持ち的に余裕が出来たので」と、次の2番でボ
ギーを打っても焦らずに自分のペースを作れたと話す。元々、アプローチパターで丁寧にパーを拾うタイプの高橋は、「今日はドライバーが曲がらなかったので、ショットが乗ればパターでバーディが取れました」と、前半のハーフで5つのバーディを奪う。
しかし、9番ホールをボギーとしたことで、「逆にスコアを伸ばせていることよりも、気持ちを引き締めなくちゃと思えました」と、気持ちを入れ直した10番でもバーディを奪い、圧巻の僅か23パットで結局7バーディ・2ボギーの5アンダー・67と自己ベストスコアを更新する会心のプレーで初日を終えた。
「普段はイーブンパーが精一杯で、あまりアンダーパーが出ることさえないので、こんな大きな初舞台の初日にビッグスコアを出すことが出来て、正直自分でも驚いていますが、明日はそういう状況の中でどれだけ自分のゴルフが出来るかが課題だと思います。気にしない、という訳にはいかないとは思いますが、目の前の一打一打に集中していきたいです」と、謙虚ながらも明日以降の自分へ密かな期待を抱く。
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