ディフェンディングチャンピオンという肩書きに、「気負わず楽しみたい、と思ってスタートしたつもりが、やはり無意識の内にスコアを出そう出そうと思ってしまっていて、固くなっていたみたいです」と話す大田和桂介(日本大3年)。
出だしの1番、3番とバーディを奪い波に乗るかと思われたが、「逆に、出だしでバーディを奪えたので、もっともっと、とそれ以上のゴルフをしようとしてしまいました」と、6番のパー3でティショットを左に引っ掛けてラフに入れ、そのアプローチを寄せきれずにボギーとすると、9番でもティショットをスプーンで刻んだにも関わらず、セカンドショットをショートしてボギーとする「単純でもったいない」ボギー
を叩き、イーブンパーで前半を終えた。
気持ちとショットが噛み合わず、イーブンパーながらももどかしい展開のまま迎えた13番のパー3で、「もう一度、ゴルフを楽しもう、と自分に言い聞かせました」と言う大田和は、先の4カ国チーム選手権を彷彿とさせる10mのバーディパットを沈め、これで自分のプレーを思い出す。続く14番でも、センターに乗せていこう、と狙ったショットがピンに絡み連続バーディ。最後で流れを作り直す引きの強さを見せた大田和は、最終18番でもきっちりとバーディを奪い、トータル6バーディ・3ボギーの3アンダーパー・69の3位タイと、連覇に向けてまずまずのスタートを切った。
「前半の内容が悪かったですが、最後は明日に繋がるゴルフが出来たので、また気を引き締めて残り3日間戦いたいと思います」と、本選手権史上8人目の連覇に向けて闘志を見せた。
実は、今日ベストスコアをマークした高橋良輔(東北福祉大3年)とは鹿島学園高校時代のチームメイト。3年でキャプテンを務めていたという高橋の印象を尋ねると、「本当に真面目で練習熱心でした。真面目な分、ここ数年は苦しんだのかなとは思いますが、今年は日本アマにも出てきたし、高校時代一緒に切磋琢磨した仲なので、一緒に優勝争い出来たらいいですね」と、ライバルの好プレーを称えた。
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