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競技報告
【2度のチップインバーディで初優勝を引き寄せた諏澤】
第3日 競技報告:JGA 写真:JGA
「優勝?そんなことは、全然気にしていなかった」本選手権初出場初優勝を果たした諏澤は、素っ気無く言う。それも、首位と5打差の3位タイでの最終ラウンドで、しかも1組前には﨑山俊紀と山浦正継の歴代シニアオープンローアマチュアがプレーしているのだから。2番でティショットを左のバンカーに打ち込みボギーが先行すると、5番もグリーン奥からのアプローチを寄せきれず、ボギー。7番でバンカー縁のラフから、チップインバーディを奪っても、直後の8番でボギーと波に乗り切れない展開。それでも、諏澤自身に焦りはなかった。「最終組は、スコアを伸ばせなかったし、﨑山さんが逆転しているとばかり思っていた」。しかし、現実は﨑山もス
18番チップインバーディでプレーオフへ
コアを崩し、優勝争いは最終組の真鍋と諏澤の2人に絞られていたのだ。前半で真鍋との差は1ストロークまで迫っていたが、後半スコアカードとおりのプレーを続けている真鍋に対し、諏澤は後半スタートの連続ボギーで3ストロークに差を広げられていた。知らぬは仏というべきか、諏澤は、連続ボギーにも「今日のホールロケーションは厳しいし、仕方ない」と、気落ちすることなく淡々とプレーを続けていた。16番では諏澤がアプローチを寄せきれず5メートルのパーパットを残したが、これをしぶとく沈めたのに対し、真鍋がダブルボギーを叩き、2人の差は1ストロークに縮まる。17番、両者が2メートルのバーディを外しても、「真鍋さんのスコアを気にしていなかったし、この時点でも優勝は﨑山さんだと…」と、思っていた。そして迎えた最終ホール。諏澤はティショットを左にミスしてバンカーに打ち込むと、2打目は8番アイアンでレイアップ。残り180ヤードの3打目は、「最後だしピンを狙った」4番アイアンのショットが左に引っ掛かって、グリーン手前の土手に当たり、16ヤードのラフからのアプローチが残った。このアプローチを打つ前に諏澤の胸に去来していたのは、16番のアプローチミスだった。「16番でラフからのアプローチで思ったより、ランが出ず厳しいパーパットを残してしまった。最後のアプローチは、そのミスだけはしないように」心がけてサンドウェッジを打ち抜くと、球はグリーン上を綺麗に転がり、ホールへと消えていった。起死回生のチップインバーディで通算9オーバーパーでホールアウトした諏澤は、真鍋と首位タイに並びホールアウト。アテストを終えてプレーオフになったことを告げられても、諏澤は、それを信じきれず、半信半疑のまま、1ホール目の10番ティインググラウンドに向かっていった。「寝耳に水のプレーオフ。しかも自分はこれまでにプレーオフを7回~8回経験しているが、勝てたのは1度だけだし」と、ここでも気負いは見られず、ティショットをフェアウェイのど真ん中に運ぶ。圧巻は148ヤードの2打目。7番アイアンで放たれたショットは、ピンに向かって真っ直ぐな放物線を描き、ピン手前1メートルにオン。ティショットを左ラフに打ち込んでいた真鍋に引導を渡すスーパーショットで、初の日本タイトルを手中に収めた。「本当に日本シニアで優勝したという実感が湧いてこないのです」と、最後まで諏澤は当惑した表情だった。


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