2007年にチームジャパン・ジュニアに選考され、今年は育成選手として体力強化トレーニングなどに取り組んでいる長谷川祥平(広島紅葉)が、8番(210ヤード・パー3)でホールインワンを記録して、注目を集めた。3度目の挑戦となる日本アマ。「雰囲気にも慣れて、落ち着いてスタートできた」長谷川は、10番から13番までスコアカード通りのプレーを見せると、14番でセカンドショットを1メートルにつけてバーディを奪う。「これで楽になった」次のホールでも6メートルのスライスラインを沈めて連続バーディ。17番でティショットを左ラフに打ち込みボギーを叩いたが前半を35で折り返す。後半は2番ホールでボギーが選考したもの
の、7番(パー5)で右ラフからの2打目を3番ウッドで2オン。2パットのバーディを奪って迎えた8番。ユーティリティの21度を手にした長谷川は、グリーン右サイドのホールロケーションを前に「グリーン真ん中からフェードボール」をイメージしてティショットを放つ。球は自分が思っていたより左に出たが、「上手くスライスして」ホール手前で1バウンドして、そのままホールに消えた。「3度目のホールインワンで初めてホールに入る瞬間を見ました」と興奮気味に話す長谷川。それでも、「愛媛GCはフェアウェイが狭い。全てのホールでフェアウェイキープは出来ないので、ラフに入ったときの対処法を徹底したい」と自身初のマッチプレー進出をかけて気合を入れなおしていた。
一方、既にナショナルチームの中心選手として活躍している大田和桂介(日本大)も4バーディ・1ボギーの安定したプレーで7位タイにつけている。「第1ラウンドはスコアを落としやすいので…」気をつけてティオフした大田和。4番(パー3)で1.5メートルを沈めてバーディを先行させて「流れが出来た」。7番(パー5)では230ヤードの2打目を5番ウッドで2オンし、2パットのバーディを奪って、前半を34。後半も11番(パー5)でバーディ。13番では2メートルを沈めて4アンダーパーまでスコアを伸ばす。終盤17番で泥がついた球が思わぬイレギュラーで木の下に落ちる不運もあってボギーを叩いたが、「1日目としては充分」という納得のプレーで好位置につけた。「今日は1日でティショットがフェアウェイを捉えたのが2回。ショットは決して良くなかったけれど、風もなくてグリーンセンターに乗せて行く作戦」が奏功した。昨年は準々決勝でライバルの宇佐美に敗れて密かに狙っていた日本アマのタイトルを逃した。今年こそはという思いは強いだろうが、周囲には飄々と自分のプレーを続けているように見える。まずは、マッチプレーに駒を進める。そのためにしなければならないことを、したたかに進めていく大田和。実力者の日本アマは納得のプレーで幕を開けた。
九州アマで11位タイに入って日本アマ初出場の切符を手にした成松亮介(宮崎国際空港)が4バーディ・1ボギーの69をマークして7位タイと好スタートを切った。初の日本アマにも「緊張はしなかった」という成松。出だしの10番ホールで7メートルのスライスラインを読みきってバーディをスタートを切って「気持ちよくプレーできた」と破顔一笑。16番では110ヤードの2打目をピッチングウェッジで3メートルにつけてバーディ。前半で2つスコアを伸ばすと、後半6番でアプローチミスから2メートルのパーパットを残すピンチも、これをしぶとく沈めてパーセーブ。直後の7番では「計算とおり」2オン・2パットでバーディ。8番こそ2メートルを外してこの日唯一のボギーを叩いたが、最終9番も4メートルのフックラインを沈めてバーディフィニッシュ。「2メートルぐらいのパットが良く決まってくれました」と今日のプレー振りを振り返る成松。しかし、「ショットはあまり良くない」とティショットで深いラフに打ち込んだミスを反省する。それでも好スコアを出せた要因は、「ラフに打った球が、浮いていることが多くて、2打目を打ちやすかった。ラッキーですよ」。練習ラウンドでは「1日1オーバーパーでプレーできれば…」という目論見が4つの貯金が出来て、心にも余裕が出来た。「明日は粘ってパーを拾い捲りたい。初めての日本アマで、マッチプレー進出が目標なので、そのためにもパットとアプローチが重要だと思います」と足早に練習グリーンに向かっていった。
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