昨年、関西オープン、アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップパナソニックオープン、日本オープンの3つのオープン競技でローアマチュアを獲得した藤本佳則(東北福祉大)。「久々の個人戦」という日本アマで5バーディ・1ボギーの68でホールアウトし、首位と1打差の2位タイグループにつけた。「試合間隔が空いていて、試合勘がどうなのかと…」気になっていた藤本の不安は出だし1番のバーディスタートで霧散した。5番で5メートルを沈めてバーディ。6番でこの日唯一のボギーを叩いたが、後半11、12番で連続バーディを奪うとその後パーを積み重ねて最終18番をバーディで締めくくった。今日の藤本は4つのパー5で3バ
ーディ。「ここはフェアウェイが狭い分、パー5でスコアを伸ばさないと」という戦略通りのプレーだったが、「もっと、もっとスコアを伸ばすチャンスはあった」と苦笑いをする。昨年後半からの好調を維持している藤本は、「スウィングが安定してきた」ときっかけをつかんだよう。「この試合は、気合の入り方が違う。とりあえず、いいスタートを切れたので…」と言葉にしなかった目標に向けて万全のスタートとなった。
もう一人の2位タイは、地元四国出身の橋本龍位(タカガワ新琴南)。初出場の昨年大会は132位タイと大きな壁に阻まれた結果に終わったが、地元四国で開催されている今大会では、「たくさんの応援をいただいている」という強い味方に後押しされるように、「重いとおりのプレーだった」という6バーディ・2ボギーの内容で2位タイグループに飛び込んだ。出だしの10番3メートルの下りスライスラインを見事に沈めてバーディ発進となった橋本は「スタートホールのバーディは大きかった」と満足げな表情。スタート前の練習でグリーンが重いことに気がついた橋本は、入念に今日のグリーンコンディションに合わせたパッティングを練習していた。それがバーディスタートにつながったという。「今日は下りのスライスラインは外れる気がしなかった」と笑顔を見せる橋本。その言葉通り、前半で4バーディ・1ボギーの33をマーク。傍目にはこれで上位成績も充分狙えるスコアだと思われたが、橋本本人は「前半を終えても全く安心はできなかった。午前スタートの選手もスコアを伸ばしていたし、コンディションも良かったので、他の選手は自分より良いスコアを出してくると思っていた」と、気を引き締める。「特に1番ホールから9番までは難しく、スコアを落としやすい。我慢のゴルフをしよう」と決意して、後半をプレーした橋本は、3番でボギーを叩いたものの5番で3メートル、7番もバーディを奪って見せた。「たくさんの方に応援していただいている。その応援に応えたい」と話す橋本。2度目の日本アマ挑戦は、絶好の順位で第1ラウンドを終えた。
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