1回戦の稲森佑貴との戦いは、日本アマの18ホール最長エキストラホール記録を更新する25ホールに及んだ。そして、2回戦は18ホールを戦い抜いて1up。東北福祉大学の同期対決となった準々決勝では17番までプレーして2and1と驚異的な粘りを見せて準決勝に勝ち進んできた高橋勝(ディアレイク)。「本当に疲れています」と痛む体に鞭打って臨んだ阿部裕樹(バークレイ)との準決勝も20ホールまでもつれ込む長い試合となった。ストロークプレーから数えて96ホールを戦い抜いて迎えた準決勝。高橋は1、2番を連続で奪って2upのリードを奪うと前半で阿部に3upとリードを広げる。しかし、「後半は、さすがに疲れからかショッ
トが荒れて…右にミスばかりが出た」という高橋は、12、13番を連続で奪われて1upまで阿部に詰め寄られると、16番で「ティショットで右のミスを怖がって」左に大きく曲げてOB。このホールを奪われてオールスクウェアに戻されてしまった。勝負はこのまま、高橋自身今大会2度目のエキストラホールにもつれ込む。その1ホール目。高橋に絶好のチャンスが訪れる。ともに3オンで迎えたバーディチャンス。阿部が3.5メートルに対して、高橋は1メートル。「正直、阿部選手はパットが決まっていなかったし、このバーディパットを外すと思っていた」高橋の淡い期待を打ち砕くように阿部がこのバーディパットを沈めて、勝負は20ホール目に持ち込まれた。20ホール目、高橋はティショットを右に曲げて極端なつま先上がりのライに打ち込むトラブルで、勝負がついた。116ホール…高橋にとって長く辛い日本アマが幕を閉じた。「マッチプレーは本当に楽しかった。だけど、悔いが残る」明日、3位決定戦は残っている。その悔しさを晴らせるか。
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