阿部裕樹(バークレイ)は、「勝ちたい、勝ちたいと思うほど、焦りにつながり、プレッシャーを自分でかけてしまう」傾向があるという。そんな気持ちと現実のショットやパッティングに折り合いがつかずに、出だしからゲームの流れを掴みきれなかった。阿部も、高橋勝に7番ホールまでで、3downと離されてしまっていた。
阿部は「相手を見ない。駆け引きはありますけど、相手の一挙手一投足を気にしながらプレーするのではなく、いつも通りの、自分のプレーをしよう」と思ったという。大学こそ、阿部が日大。高橋が東北福祉大と離れたが、同じ茨城で育って、一緒にゴルフをし、戦った相手だった。
阿部が、3downからようやく1つ戻
して、2downとしたのは、後半、13番ホールだった。パー、ボギーで阿部が1つ取返し、続く14番ホールも、パー、ボギーで取返して、1downまでこぎついた。
16番ホール。高橋が痛恨のOB。そこでオールスクウェア。振り出しに戻る。
18番ホールでも決着がつかずに、19ホール目へと向かった。ここも分け。20ホール目となる2番ホールで高橋がトラブル。阿部は、しっかりと2オンして、阿部がパー。高橋がボギーで、決着がついた。
「ここまできたら、是非、タイトルは獲りたいです」日大ゴルフ部のキャプテンでもある阿部祐樹は、きっぱりと言い切った。
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