決勝戦のスタートから10分後にティオフした大田和桂介(日本大)と高橋勝(ディアレイク)による3位決定戦。昨日の準決勝で3upのリードを奪いながら権藤紘太(山岡)に逆転負けを喫した大田和は、「いつも自分を支えてくれている人たちが、負けたことを自分以上に悔しく思ってくれていた。その思いに応えるためにも、自分はここで立ち止まるわけにはいかない」と、しっかり気持ちを切り替えて、1番ホールをスタートしていった。
2番ホールで高橋がボギーを叩き、1upのリードを奪うと、4番も高橋のボギーでリードを広げる。7番では残り230ヤードの2打目を5番ウッドで2メートルにつけてイーグルを奪うと8番もバーディ。
9番でこの日唯一となるボギーを叩いて、1ホールを取られたが、前半で3upの大差をつけた。「でも、昨日の準決勝のことがあるので、最後まで気を抜かないように心がけた」という大田和は、10番を取って4up。12番で高橋にバーディを奪われて3upに戻されたものの、落ち着いたプレーでパーを積み重ねていく。勝利を確信したのは15番(パー3)。
このホールで大田和は3メートルのパーパットを入れて高橋と分けて、次のホールがドーミーホールとなった。最終ホールとなった16番はお互いにパー。3and2で大田和が勝利を収めた。どうしても今年勝ちたかった日本アマ。3位という結果には満足できないが、自分が先へと歩を進めることで、周りの人たちの応援に応えられるという気持ちを学んだ。次の目標は、8月に城陽CCで開催される日本学生。大会史上4人目となる3連覇がかかるこの日本学生に向け、「もちろん3連覇を狙います。自分が今までやってきたことを信じて、これからも続けていくことが大事」と次の一歩に向けて決意を新たにしていた。
一方、大田和に敗れたものの、1回戦から熱戦を演じ続けてきた高橋も今大会を大いに盛り上げてくれた。準決勝は疲れからショットが乱れて、阿部に逆転負けを喫したが、3位決定戦は、「ショットの調子は大分戻ってきた」と手ごたえを感じてスタートした。しかし、2番ホールの2打目。球に泥がついていたセカンドショットは、思わぬフライヤーでグリーン奥にこぼれ、ボギー。出鼻をくじかれるように大田和にリードを奪われると、「パットが全く入らなくて。バーディパットも入らなければ、入れたい距離のパーパットも外してしまった」とズルズルと大田和にリードを許して惜敗した。「日本アマ…楽しめました」悔しさと充実感が入り混じった表情でコースを後にした。
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