首位と3打差の5位タイからスタートした石川陽子(代々木高校3年)は、出だしの10番でボギーとし、さらに16番(パー3)ではティショットを左に引っ掛け、ボールは木の裏に行ってしまい、2打目は出すだけ。ラフからの3打目はバンカーに入り、4オン2パットの「6」を打ってしまった。
ショットに対する不安、兆候は昨日からあった。後半からアイアンショットがぶれだしていた。昨日は前半を2アンダーパー34で回ったが、後半はスコアを落とし、2オーバーパー38だったのだ。今日はそのショットのブレがアイアンだけではなく、ドライバーにまで及ぶようになった。16番は前日も左に引っ掛けていて、ボギーにしていた。前日と
同じようなミス、しかも結果はもっと悪いスコアになってしまった。
この時点では、完全に流れが悪いほうにいっていた。次の17番でも第2打を左に引っ掛けて、グリーン左のバンカーに入れてしまった。「またボギーか」という考えが頭を掠めた。だが、この10ヤードのバンカーショットが見事にカップインし、起死回生のバーディとなる。これで流れが変わった。次の18番でもバーディを奪い、何とか2オーバーパー38でまとめた。アウトに回っても3バーディ・2ボギーの1アンダー35をマークし、この日は1オーバーパーの73でホールアウト。通算1オーバーパー4位タイに踏みとどまった。
「ちょっと、いらないボギーが多かった」と反省しながらも、後半盛り返すことができたことで「ボギーを減らしていけば、もっといいスコアが出る」と自信をつけたようだ。今週の目標は「霞ヶ関CCに勝つ」で、「勝つ」とは「トータル1アンダーパー以上で回る」ことだそうだ。最終ラウンドに2アンダーパー70以下のスコアで回れば、目標達成となる。目標を達成できれば、ご褒美として両親に「好きなところに連れて行ってもらう」約束で、「ずっと芝の上にしかいないので、アメリカかディズニーランドに行きたい」と言う。「できればアメリカのディズニーランドに行ければ最高」と、目を輝かせる。
明日の最終ラウンド、石川がディズニーランド行きの切符をかけて、霞ヶ関に挑む。
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