「疲れました」アテストを終えた大田和桂介(日本大学4年)は開口一番、そう呟きため息をついた。大田和の疲れは酷暑とアップダウンの厳しいコースのせいだけではなかった。「1番からチャンスは多かった」という大田和。3番では1メートルのバーディチャンスを外すなど、その言葉通りスコアを伸ばす絶好の機会をことごとく逃し続けて、前半をパープレー。後半も14番で1.5メートルのチャンスを逃し、天を仰ぐが必死に集中力を持続させて、「疑心暗鬼になりながら、ようやく…」15番ホールでこの日初バーディを奪った。しかし、第1ラウンドの大田和のバーディはこのひとつだけ。「最後の3ホールは、スコアを伸ばしたくて、攻めていったけど」それが裏目に出て、17番で3パットのボギーを叩くと最終18番もボギー。終わってみれば、1バーディ・2ボギーの73で17位タイ。「出遅れました」と悔しさをにじませる大田和。その悔しさは、今日のスコアだけでなく「日本アマで逆転負けを喫した教訓を生かせなかった」ことからきているという。「自分がイメージしていたゴルフが全然出来なくて。明日からの残り3日間、絶対に取り返す」そう誓って、ゴルフ場を後にした。
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