ともに本選手権初出場の梅山知宏(東北福祉大学1年)と成松亮介(長崎国際大学1年)が2アンダーパー・70でホールアウトし、首位と2打差の2位タイと好スタートを切った。
高校時代には関東ジュニアを制したほか、日本ジュニアでも2位タイの成績を収めるなど注目を集めてきた梅山。東北福祉大学に進学して初めて迎えた日本学生は「ジュニアの競技とは違って、大学の試合は、大人の世界と感じていて、開幕をすごく楽しみにしていて、昨日はテンションが上がっていた」。その第1ラウンド。1番からスタートした梅山は前半をスコアカードとおりのプレーで36。それでも「最初からスコアを伸ばそうとしても…ショットの曲がりも少なかったし、焦りはなかった」と落ち着いていた。その落ち着きが後半のチャージにつながる。10番(パー5)で40ヤードの3打目を2メートルにつけて初バーディを奪うと、12番では6メートル、14番でも4メートルを沈めて見せた。16番(パー3)でティショットをバンカーに打ち込み、目玉となった不運もあって唯一のボギーを叩いたが、3バーディ・2ボギーの70で堂々2位タイスタートだ。「今日は自分のショットも落ち着いていたし、10番のバーディで流れに乗ることが出来た」と納得の表情。新生活も「大学に入って、高校の部活動とは違って個人練習が多くなった。それもすぐに対応できたし、先輩方も本当に良くしてくれて」充実した大学生活をスタートさせた。恵まれた練習環境と周りのサポートが梅山をいち早く新生活に慣れさせ、今日の好スタートの遠因になったのかもしれない。「自分のプレーが大人の世界でどれだけ通用するか試すとき」と捉えている梅山。第1ラウンドでは十分な手ごたえをつかんだと思われる。
ジュニア時代から全国大会で優勝争いを演じてきた梅山に対して、成松は九州地区のジュニア大会で上位入賞は果たしていたものの、全国レベルでは思うような成績が残せていなかったが、長崎国際大学進学後に全日本大学ゴルフ対抗戦や日本アマにも出場するなど、才能が開花し始めた。そして迎えた日本学生。「昨日はショットの調子が悪くて、どうなるかと思っていたが、監督からアドバイスをいただいたのが、すごく効いて。ティショットが安定するようになった」スタート直後の11番。ピッチングウェッジの2打目を80センチにつけてバーディを先行させると、14番(パー5)では残り260ヤードのセカンドショットを3番ウッドで5メートルに乗せてイーグルを奪う。それで波に乗ったのか続く15番では10メートル以上のバーディパットが「入っちゃった」。成松は前半で1イーグル2バーディ・1ボギーをマークすると、後半1番と7番でボギーを叩いたものの、最終9番(パー3)でティショットを1メートルにつけてバーディフィニッシュ。「後半もスコアを伸ばしたかったけれど、湿気の多いこの暑さにヘトヘトになってしまって…」と苦笑い。2位タイの好スタートにも「初出場ですし、無欲ですから」と素っ気無い。プレッシャーが気にならない精神力があれば、明日の好スコアにも期待がかかる。
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