通算6アンダーパーの首位でスタートした藤本佳則(東北福祉大学3年)は、この日も安定したプレーを見せた。
2番で4メートルのバーディパットを決めると、続く3番(パー5)では、残り230ヤードのセカンドショットを3番アイアンで2オンさせて、しっかりとバーディを奪う。4番では3パットのミスでこの日唯一のボギーを叩くが、前半で2つスコアを伸ばす。圧巻は10番(パー5)だった。残り60ヤードの3打目は打った瞬間「充分な手ごたえ」という会心の当たりで、チップインイーグルを奪ったのだ。最終18番も163ヤードを8番アイアンで1メートルにつけてバーディフィニッシュ。
「1日3つから4つスコアを伸ば
す」という有言実行の68をマークして、通算10アンダーパー。2位に4打差をつけて、独走態勢を築いた。「今日はショットが良かった」充実した表情の藤本だが、「3パットがね…ストレスがたまりましたよ」とさらに高みを目指して、貪欲さをみせる。「明日は、どうなるかわからないけれど、自分の今の調子なら」と初タイトル奪取に自信はある。
「今日はパットが入らなかったけれど、それは明日に残しておいたと考えて。あとは、てっぺんを目指すだけ」これまで数多くの優勝杯を手にしてきたが、JGA主催競技は今だ未勝利。「自分がプロになる前には、是非獲っておきたいタイトル」という日本学生。これまで自分の言葉通りの結果を残してきた藤本が、今週最後の有言実行を果たすか。
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