「ショットはよくなかった」という青野章。10番ホールからスタートした青野を救ったのは、「出来すぎだった」というパッティングだった。11番(パー4)で3メートルを沈めてバーディが先行すると、13番(パー4)では残り13ヤードからサンドウェッジでチップイン・バーディ。15番(パー4)も5メートルを決めて前半で3つスコアを伸ばす。後半は、3番(パー5)でカラーからの寄せを1メートルオーバーしてこの日初ボギー。7番(パー4)はセカンドショットがグリーン奥のカラーまでいき、アプローチを寄せきれずボギー。最終9番(パー4)はティショットを左にミスしてボギーと、前半とは一転して、3ボギーを叩いたが、パープレーの72でホールアウト。本選手権初出場で首位タイと好スタートを切った。
「このコースのグリーンは早くて3パットも覚悟していた」という青野。元々パッティングは得意ではないというが、「しびれていたのが幸いして、距離感がぴったりだった」と、頬を緩ませる。「パープレーは出来すぎです。前半で3バーディを奪ったときには、別人かと思ったよ」と話す余裕も。青野は、四国グランドシニアでプレーオフの末に伊東隆弘を下し初優勝をあげて本選手権出場を決めた。その好調を維持して本選手権に臨んだが、「全国大会に出るたびに、もっと飛距離が欲しいと痛感する」と苦笑いも見せる。この試合に向けては、「5本のドライバーを試して、一番距離が出るものを選んできた」と、弱点克服にも貪欲に取り組む青野。「優勝を目指すのは、おこがましい。明日も70台でプレーできれば・・・」無欲で全国大会初優勝を狙う。
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