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競技報告
【孤軍奮闘となった城間は何とか+1にスコアをまとめ個人6位と健闘】
第3日 競技報告:JGA 写真:JGA
ホールアウト後涙を抑えきれなかった
初出場ながら、ここまで1人でチームを牽引してきた城間絵梨。日本チームの順位をひとつでもあげる為、痺れるほどのプレッシャーの中、最終ラウンドのティーインググラウンドに立った。

1番で残り110ヤードの左ラフから52°で放ったセカンドショットをひっかけて、左のガードバンカーに入れてボギー発進すると、5番でもティショットを左隣のホールのベアグランドに打ち込み、ボギーが先行する。しかし、続く6番でバーディを奪うと、8番279ヤードのパー4では、あわやワンオンかと思われるほど伸びて、ガードバンカーに入れ、これを30cmにきっちり寄せてイーブンパーにスコアを戻した。

しかし、「スタートで流れが
良くなかったんですが、8番でやっとイーブンに戻してこれからって時に…」と俯く。続く9番487ヤードのパー5は、是が非でもバーディを獲りたいチャンスホール。しかし、残り230ヤードのセカンドショットを5番ウッドでグリーン左のベアグラウンドまで運ぶと、「難しいところからのアプローチなのに、バーディが欲しいという欲が一瞬頭をよぎってしまって…」と力の入ったアプローチは強く入り、右ガードバンカーへ。「チャンスホールのパー5で…論外と言うか…絶対やってはいけないのに…」と話す言葉も途切れがちになる、まさかのダブルボギー。「絶対に順位を上げなければいけない最終日にこのプレーは完全に駄目です…」と、2オーバーパーでのハーフターンとなった。

ハーフターン直後から、必死でバーディを狙う城間は16番まで4バーディ・2ボギーの2アンダーパーとトータルイーブンパーまでスコアを戻した。しかし、この一打一打プレッシャーとの戦いに、「もうどうやってスウィングするかもわからなくなってしまいました」と、ホールアウト直前の17番でセカンドショットをバンカーに入れ、3mのパーパットを決められずにボギー。それでも、6バーディ・5ボギー・1ダブルボギーの1オーバーパー・73にスコアをまとめ、トータルでも1オーバーパーの個人6位タイと健闘した。

ホールアウト後しばらくは言葉もなかった城間だが、ここまで彼女を導いたのは、春季合宿前に怪我をして代表に入れなかったチームメイト福田の存在が大きいだろう。先にチームジャパン・ジュニア入りを果たした福田は沖学園の先輩でもある。その背中を見ながら中学時代から共に練習をし、切磋琢磨してきた彼女にとって、自分の一打は福田の一打、ナショナルチーム全員の一打である。

たった3名しかいない日本代表になったことへの重み、選ばれなかったメンバーの思い、歴代メンバーを含むナショナルチームの歴史…それら全てが彼女たちを支えるパワーにも、重責にもなる。過去のメンバーたちが通った道を、誇りと日の丸を胸に、今、彼女も立派に歩き出した。

「代表戦は想像以上、いえ、想像できない緊張でした。今回の悔しさを次に繋げる為にも、ショットの精度・アプローチ・パッティング・メンタル…と山ほど出てきた課題を持って、また一から出直します」と、最後に唇をきつく結んで顔を上げた城間にとって、この一歩が、流した涙が、明日から歩む道を照らす指針となっていくことだろう。

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